友だちが着物に興味を持ったなら~最初の1歩のすすめ方~

ハウツー

ごきげんよう、普段着キモノスキーの椎名さん。です。

本日は「友だちが着物に興味を持ったなら~最初の1歩のすすめ方~」のお話です。

既存の友だちが着物友だちになる?!

着物を着るようになってしばらくすると
普段お付き合いのある友だちから
「私も実は着物チャレンジしてみたいんだよね・・・」
という言葉を聞く機会がある人もいるのではないでしょうか。

仲良くしている友だちが楽しそうに着物を着ていると
「なんだか楽しそうだな・・・」と思ってもらえたり
「実は私も着てみたかったんだよね・・・」と思い出してもらえたりするのかもしれません。

実際に私は
「浴衣着てみたいんだけど何買ったらいい?」とか
「妻が着物着てみたいらしいんだけど、どうしたらいい?」とか
「着物着るのって私でもできるかな・・・?」
と相談されたことがあります。

着物に限ったお話ではないと思いますが、
自分のやっている趣味や好きなことに友だちが興味を持ってくれることってありますよね。
その時の気持ちは「嬉しい!」が大半ですし
友だちもそれを好きになってくれたら一緒に楽しめるのでは?!
という期待に満ち満ちてしまいます。
アニメ、小説、ゲーム、釣り、化粧品、車・・・
共有できれば楽しいのはきっとなんだって同じです。

着物はひとりで着たってもちろん楽しいけれど、
友だちと一緒だと幅が広がるじゃん☆
というのは多くのキモノスキーが思うところではないでしょうか。

でも
友だちに声をかけてもらった時
「えー!私なんて何にも教えられないよ!!」
となる人、いませんか?

着付師の資格を持っているわけでもない、
特に多くの知識があるわけでもない、
大金持ちでもない・・・
そんな私が教えられることなんてあるの?!

本日はそんな人にお送りする
着物は楽しいぞ!!を友人に伝えるための方法です。

私自身、着物を仕事にしているわけではない、
お休みの日はいそいそと着物を着て過ごす、
楽しいから本を読んだりちょっと調べたりはする、
という程度の素人です。

それでも友人に相談されれば
できる範囲で「着物、楽しいよ☆」をお伝えしています。
そうして、実際に日常生活に着物を取り入れるようになった友人知人もいます。

私の体験談や意識していることのお話が少しでも参考になれば幸いです。

→関連記事「既存のお友だちと着物で出かけようと思った時に私がやったこと」

気にしていること


(この日はライブでしたが、友人も一緒に着物でした)

友だちに着物を布教するにあたって
いくつか気を付けていることがあります。

結構大事なことだと思っているので
まずはそちらのお話をします。

押し付けない

まず最初に気を付けていることは押し付けない、ということです。

私の場合、大前提として
「着物着てみたい。教えて欲しい」
と言われない限り、自分から
「着物はいいぞ~!楽しいぞ~!」
とは勧誘しないようにしています。

仲のいい友だちと一緒に着物でお出かけできたら楽しそう!!
とはもちろん思いますが、
何事もやるかやらないかを決めるのは本人です。
自発的に「やってみたい!」と思わない限り
それは「人に言われてやったこと」になってしまうと思うのです。

そして「着物着てみたいな」と思っても、相手が
「教えて欲しい」と思っているかどうかはまた別の問題です。

「着物、いいなぁ・・・」
となった友人に
「いいでしょ!最高だよ!教えるよ!!」
と、鼻息荒く(笑)いくのはやらないようにしています。

相手は着付教室に通ってビシッと着たいのかもしれませんし、
1回だけ浴衣を自分で着てみたいのかもしれませんし、
もっと仲のいい友人や親族に教えてもらえそうな人がいるかもしれません。

だから私は
「私にできることがあったらいつでも手伝うよ。
気が向いたら声かけてね」
と一言添えるだけにしています。

この一言を言うと
「着物はお下がりがあるんだけど、着付ができないんだよね。
どこかで習った方がいい?」とか
「浴衣は着られるんだけど、着物って他に何買えばいい?」とか
それぞれが今欲している情報が出てきます。

それを聞きながら、相手が求めていることと
自分が提供できることのすり合わせをしていくとすれ違いが起こりにくいなと感じます。

楽しんでもらう!

2番目に・・・というか何より大事にしているのは
楽しんでもらう!ということです。

何を当たり前のことを・・・
と思われるかもしれませんが、これ、絶対に大事!!と思っています。

着物を着ていて人から言われること、
自分が始めるころに思っていたことを振り返ると
着物は始めるのにそこそこハードルがある。と思います。

高そう・・・
難しそう・・・
面倒くさそう・・・
覚えることが多そう・・・
決まりが多そう・・・
これらのイメージはどうしてもあると思います。

だからこそ、私はあまりそういったハードルになりそうなことは
「絶対に守るべき大事なこと」として伝えないようにしています。

それよりも相手の興味がありそうな行き先に着物で行くときのポイントとして
楽しいとセットでのお話をします。
例えば着物で飲みに行きたいなら一緒に飲みに行って
お店選びはお座敷よりも椅子の方がいいよ、その理由はね・・・
という話をしたり
映画鑑賞が趣味の人なら
「着物で映画を見に行くなら帯結びはペタンコにしておいた方がいいよ、何故ならね・・・」
という具合に実体験をベースとしたお話をします。

自分のやりたいことを叶えるためのことなら覚えるのも早いし、
着物で自分のやりたいことができる☆となれば
着ようと思うチャンスが増えるのでは?と思うからです。

知識があればアレもコレも伝えたくなったりもしますが
それよりも「楽しい!」が最高の経験だなと自分のことを振り返っても思います。
知ってる知識をすべて!!と伝えるのはグッと我慢して(笑)必要な情報をまず伝えます。


(本を紹介するのもあり)

お値段はなるべくお安く!

新しいことを始めるのにはお金がかかります。
溢れるほどのお金がある人なら違うのかもしれませんが、
少しでもお安く始めたい!!と思うのは割とみんな同じなのではないでしょうか。

私は着物を始める時、
下着や着付小物などの見えない場所にかかる金額にちょっと怯みました。

その経験があるからこそ
なるべくお安く色々揃えて
着物もリサイクルでお安く買ってみて・・・
というのをお勧めします。

もちろん、最初からいいものを使うというのは素晴らしいけれど、
まだ着物に慣れるかどうか分からないタイミングなら
最初はお安く手に入れて
何度か着てみて、その上で
「もっとこんなのが欲しいな・・」
と思った時にちょっとお高くていいものを買えばいいのです。

私は下着や着付小物については
「お高いものは相応の良さがあるけれどそれはこれくらいの価格、
そして最安値はこんな感じ」
と伝えたうえで選んでもらっています。

そして着物や帯についてはリサイクル着物ショップを紹介もしますし、
私が着なくなった着物や帯から好みのものを譲るようにもしています。

→関連記事「【初心者向】着付小物は最安値でトータルいくらかかる?2021年1月バージョン」

お互いの距離感は大きく変えない

これは絶対に気にしていることではないのですが、
着物を始めたからと言って友人知人としての距離感は大きくは変えないようにしています。

もちろん、着物を着るようになったことで共通の話題が増えて
自然に前よりも仲良くなれた☆というのはいいことだと思うのですが、
今まで年に数回大きなグループの集まりで会う程度だった人と
毎週会うほど距離を縮めたりはしません。

それまでちょどよい距離で付き合っていたのだとしたら
無理に「今より親しくなろう!!」と距離を詰めたりしません。

それは気にしていることの最初に述べた
「押しつけがましくならない」
にも通ずるところなのですが、
「着物に飽きられないようにこまめに誘わなくちゃ!!」
とならないようにしている。という感じです。
(とはいえ、ちょっと連絡の頻度や会うペースが上がったりはするのですが(笑))

なるべく安く!なるべく楽しく!押しつけがましくならないように!
を三原則にしています。

具体的にどんな感じで?

以上を踏まえてここからは具体的にどんな感じで勧めているの?
というお話をします。

レンタル着物を着て遊ぶ

着物着てみたいんだよね・・・どうしたらいい?
と言われたときに最初に私がやるのは
「ひとまず着てみてもらう」
というものです。

「元々お下がりなどで何も買わなくても着物を着るだけの道具があります!」
という方はそのまま着付のお話をしても良いのですが、
全部揃ってます!!という人はまぁまぁレアです。

なので私はまず、レンタル着物で1日遊びます。

首都圏なら浅草や谷中、川越などの観光地では
着付もしてくれる着物レンタルのお店が多々あります。
(各都市の古い街並みを名物にしている観光地なら結構あります)
そういったところでレンタルして1日遊ぶのです。

1日着て過ごすと
デニムパンツで歩いている時ほど大股では歩けないな、
腕を上にあげたら袖がめくれてしまうな、
トイレのドアノブに袖が引っ掛かりやすいな・・・
など体感できます。

それを体感した上で
「着物は可愛くて楽しい!やっぱり自分で着てみたいな☆」
と思えれば始めればいいし
「うーん・・・着物はちょっとしんどいかな」
と思えば色々と購入する前に引き返すことができます。

レンタルには数千円かかりますが、
色々買い揃えた後で「やっぱりやーめた」となると
それを選んだ時間、かかったお金、収納の場所・・・等々
レンタルよりもグッとコストがかかります。

だからこそ、1回着て過ごしてみる。
ということをお勧めしています。

そしてこの際、必ず伝えているのは
「着付けは自分でした方が全然苦しくないよ!」
ということです。

人に着付してもらうとどうしても苦しくなりがちです。
(熟練着付師さんだと楽だったりもしますが・・・)
でも自分で着付できるようになると調整できます。

「本当に自分で着付けるとマシになる?」
と不安がる友人には
「人にくすぐられるとくすぐったいけど、
自分でくすぐるとちっともくすぐったくないように
自分でやると加減や具合が分かるからねぇ」
と答えています。

リサイクルショップに一緒に行く


(この日は一緒にリサイクルショップ巡りをした日)

一緒に遊びに行ける範囲にリサイクルショップがあるならば
お店に一緒に行きます。

ない場合は自分が良く使っているネットショップを教えます。

これは大体の相場を伝えることができるのと、
サイズなど、ここを見れば大体分かるよ。
というのを伝えるのに最適です。

→関連記事「【初心者向】着物や小物を探すのによく利用していたショップ(今も使ってます)」

着付を教えるときは簡単バージョンで

着付を教えて!というお話になった場合は
基本的には自分がやっている簡単でらくちんな着付を教えます。

ひとりで覚えるならば本に載っているようなオーソドックスなものの方が覚えやすいと思います。
何故ならいろんな本や動画を見て試行錯誤しやすいからです。

簡単バージョンの着付はいろんな人が色んなやり方をしているので、
分からない箇所や疑問点が出てきたときに
「〇〇さんの動画」で出ている以上の情報がなかったりして
意外に解決しにくかったりします。

自分の着付がある程度できている人にとっては
むしろそっちの方が役に立つ!ということもありますが、
まったくの初心者です!という場合においては
本や動画でも基本として紹介されているものの方が
疑問が生まれた時の解決は早いと思います。

なので「自分でやってみるよ!」という人には
動画や着付の本を紹介します。

けれど、対個人で教えるならば
楽で簡単で疑問点はその都度教えることができます。

だから私が教えるときは
「オーソドックスなやり方と簡易版の私のやり方どっちがいい?」
と聞いた上で選ばれた方(大抵は簡単なほうを選ばれます)を教えることにしています。

プレタの長襦袢だとぶかぶかになってしまう小さめサイズの友人には半襦袢を勧めたり、
車によく乗る人ならば帯結びはペタンコなものを最初に教えたり・・・
その人のスタイルに合ったことをお伝えできるのも友人・知人の良い所です。

→関連記事「【初心者向】何から覚えたらいい?最初にマスターすると良い帯結びの選び方」

 

着物着て遊びに行こう!って誘う


(割と一緒に行く範囲で☆)

着物を着てどこに行ったらいい?
何して遊ぶのが最適?
というのは初心者キモノスキーの頃思うことだと思います。

どこにだって着て行けばいいし、
大抵のことはできるよ☆
と今の私は思いますが、最初からそうではありませんでした。

だからこそ、一緒に遊ぼう!と誘います。
誘う場所はできるだけ今まで一緒に行っていた範囲から逸脱しないように選びます。

それは「着物だから特別な〇〇に行かなくちゃ!」
となるとハードルがまたひとつできてしまうような気がするからです。

「着物だから〇〇に行くと絵になる☆」
という楽しさで行動範囲を広げるのは楽しいのでウェルカムですが
〇〇じゃなくちゃでかけちゃ駄目だ・・・とはならないように・・
というところは気を付けています。

そして何度か遊びに行ったら
きっと相手の中にも「着物でお出かけできる場所や範囲」ができてきます。
自分にとっての行動範囲ができれば
あとはその半径を広げていくことができます。

私がやるのは「最初の行動範囲」を作るお手伝いだけです。

→関連記事「【初心者向】着物でどこ行く?おすすめスポット3選!(全国で行けそう編)」

まとめ


(とても楽しい☆)

友だちが「着物着てみようかな」と言ったなら
私に教えられることなんてないよ!と思わずに
一緒に着物を楽しみましょ☆

その時気を付けるのは

・押し付けないこと
・楽しんでもらうこと
・なるべくお安く始められる方法を伝えること

それを踏まえて具体的にどう勧める?

・レンタル着物で「着物を着る」を経験してもらう
・レンタルショップに行って相場を体感してもらう
・着付を教える際はその人に合った簡単バージョンで
・着物を着て遊ぼうって誘う☆

私のブログでは以前
「着物友だちがいない人への着物仲間の作り方講座」
というお話を書きましたが、ここへのアクセスはかなり多いです。
つまり、これって
着物、お友だちと一緒に楽しめたらいいな☆
と思っている人が多いってことなのでは?と思います。

新しい友だちが欲しいよ!って方はそちらの記事を参考にしていただければと思います。

友だちが着物に興味を持ったなら・・・
が少しでもお役にな手れば幸いです。

では、また次回。
じゃぃねー。

 

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