「なんで」「どんなシーンで」着物を着たいのか?が分かるといいぞ☆

雑談

ごきげんよう、普段着キモノスキーの椎名さん。です。

本日は「「なんで」「どんなシーンで」着物を着たいのか?が分かるといいぞ☆」のお話です。

どんな着物をどんな感じで着たいですか?

「着物」と言われてパッと思い浮かぶのはどんなものでしょう。
成人式の振袖?
雑誌の表紙になっているタレントさん?
古い映画で見た女優さん?
昭和のタバコ屋の猫を撫でてるおばあちゃん?
マンガならサザエさんのおフネさんかも知れませんし
はいからさんが通るの紅緒さんかも知れません。
きっと思い浮かぶのは人それぞれですが
そのどれも間違いなんかじゃないのです☆

着物って特に興味がない時は
ぜーんぶ「着物」でおんなじ!と感じるのですが
興味を持って見てみると結構いろんなスタイルがあるんですよね。
私は過去に「あなたの好みはどんな感じ?普段着物のジャンル」を書きましたが、
それに書かれているものにとどまらず、結構な分類ができるように思っています。

着物、着たいなぁ・・・と何となく思っている方は
どんな着物が着たいですか?

個人的には自分が着たいスタイルを最初から学んだ方が
自分の理想に近づくのは早いと思っています。
まずは自分の「好き」を知ると近道が見えてきます。

とは言え、最初っから
「私はこんなスタイルが好きでこれを着たいわ!!」
って言える人は少ない気がします。

私も今でこそ
「私はこういう感じのものが好きだなぁ」
というものが言葉にできるようになってきましたが
初心者キモノスキーの頃は
着物に分類できるほどのスタイルがあるとは思っておらず
全部いっしょくたに「着物」と思っていましたし、
自分の好きなスタイルが世界に存在することすら分からなかったのです。

本日は
着物に興味はあるけれど自分の好きなスタイルなんて分からない!という方や
自分とは違う意見を見かける度に
「私間違ってるのかな・・・」って不安になる方に
「なんで」着物を着るのかが違うと、選ぶものが違って当たり前!
それが自覚できると上達も早いし心も穏やかだよ☆
というお話をします。

少しでも参考になれば幸いです。



自分の好きなスタイルの探り方・・・?

着物を普段着るようになって数年、
ちょこちょこと着物のことを聞かれることも増えてきました。
私にも着物着られるかな・・・というようなもの、
まず何を揃えたらいいの?というもの、
どこで買い物すればいいの?や
このコーデはアリなの?ナシなの?というもの・・・
質問自体は色々あるのですが、
答える前にこちらから質問することも多いということに気付きました。

私にも着物着られるかな・・・?という質問については
ブレず変わらず「もちろん!着られるよ!手伝うよ!」と答えますが
その他はちょっと違います。

何を揃えればいいかはシーズンや着たいものによって違いますし
どこで買い物するべきかも
お茶を習いたい人とコスプレで着たい人は違いますし
コーデの有り無しも日常なのかフォーマルなのかで違います。

「なんで」「どんなシーンで」着るかによって答えは変わってくるのです。
お洋服でも結婚式に行くドレスとスポーツ観戦に行く格好では違うでしょうし、
例えばパジャマだって友だちとのお泊り会☆の時に着たいものと
体調の悪い日に一人で着るものでは選ぶ基準は違うかもしれません。
「なんで」「どんなシーンで」着るのかをクリアにするのは結構大事なのです。

着物着たいなぁ・・・とぼんやり思ったら
「なんで」「どんなシーンで」の部分を少しだけ掘り下げてみると
自分の好きなスタイルややりたいことが見えてきます。

卒業式の袴を自分で着たいのか、
ちょっとスーパーに行く時の普段着として着たいのか、
日舞を習ってみたいから着たいのか、
歌舞伎が大好きで観劇の日にお洒落着として着たいのか・・・
さて、どんな感じでしょう。

最初に「自分が着たいスタイルを最初から学んだ方が
自分の理想に近づくのは早いと思っています。」と述べましたが
この「なんで」「どんなシーンで」が分かっていると
自分が着たいスタイルが少しクリアになって
欲しい情報にたどり着くのが早くなります。

例えば普段着として着たいなぁと思っている人にとっては
お茶会のハウツーを読んでも「チガウ・・・」となるでしょうし、
逆に茶道をやっている人にとっては
普段着のスタイルブックを読んでも「お茶会には着て行けないよ!」となるでしょう。
どちらも「着物」だし、どれも素敵な着姿ですが
目指す姿が違えば取り入れるべき情報も違うのです。

もちろん、着物を着ていく過程で
最初に興味を持ったもの以外の知識を得たり、
これも素敵だ☆と着てみるのもとっても素敵です☆
着物の世界は広く、面白いので広がりは無限大です☆

それでも最初は
「自分の興味があること」
を知っていくのが楽しさを増幅させると思うのです。

そしてこれは私の実体験ですが、自分が着物を着る「なんで」が分かっていると
自分と違うスタイルの人がいても
「私間違ってるのかしら・・・」とか
「あの人は間違っているに違いないわ!」なんて
心をブレさせるのでなく
「あの人はアレが好きなんだなぁ」
と心穏やかにいられます。

なんで着たいの?どんなシーンを想定してるの?
ちょっと考えてみませんか?

→参考記事「着物警察撃退法?!~私はこうしてきました~」
→参考記事「着物警察は他人事じゃない?!自分が着物自警団にならないために気を付けていること」

それが分かったら・・・


(色々調べているうちに出会ったTSUBAKIANさんの帯は大のお気に入り)

なんで着たいのか。
どんなシーンを想定しているのか。
それがなんとなく自覚できたら次は調べるターンです。

私の場合は元々本が好きでしょっちゅう本屋さんに行っていたので
ネットでお勧めの本を調べたり
本屋さんの着物の本のコーナーをハシゴしたりして
自分が読みやすい、素敵だと思える本で情報収集をしました。

情報収集はネットでも本でも動画でも
自分が親しみやすいツールでOKです。

「この人のスタイル好きだな」って思えたら
その人の過去の作品も読んでみたり
発信しているメディアを一通り覗いてみるのも私はやりました☆
特別学んだ!と思えるようなことがなくとも
可愛いなと思う着物の画像を見たりするのは楽しい時間でしたし
知らぬ間にその中から得た知識もあるように感じます。
(これは私が本について掘り下げる癖があるからかもしれませんが・・・)

個人的にはひとりのお話だけでなく
色んな人の話を聞く方が自分の好みのものに出会える可能性は上がると思っていますが、
例え茶道や日舞など師範の元で学び、
そのルールを重んじるようなものを好むという場合は
ご自身の師範のお話を1番大事にした方が良いとは思います。
だってそのために着物を着るんですもの。

沢山の情報の中から自分が好きだなと思うものを知ったり
「これは私の目的に合った情報かしら?」なんて取捨選択したり
その過程で「自分の好きなスタイル」は分かっていくものなのではないかなと思います。

ちなみに基本的なことは必ずみんな知っておかなければならないのでは・・??
と不安になるかもしれません。
私もそうでした。

それについては結構どのスタイルの着物を着たいと思っても
最低限知っておいた方がいい情報にはたどり着けるように思います。

私の思う最低限知っておいた方が良いなと思うのは
・着物の衿は左側が前に出るということ
・基本的な着付
・着物の畳み方
・正絹は水に弱いということ
ということくらいで、この辺りはスタイルに関わらず
初心者向けの着付本にはよく書かれていることかと思います。

→参考記事「初心者キモノスキーにおススメ!「お着物一年生 山口さくらさん著」レビュー」 

私の場合


(お下がりのシックなものも着ますけどね☆)

上のことを踏まえて、過去の私のことを振り返ってみました。

私の場合、祖母が茶道や華道の先生をすることで生計を立てていた人で
還暦までずっと着物で過ごした人です。
性格上、とても丁寧に物を取っておく人で
綺麗にメンテナンスされた着物も沢山家で眠っています。

子どもの頃の私は
母親は着物着ないし、私が着られるようにならなければ
この沢山の綺麗な着物たちはゴミになってしまうのかなぁ。。。
いつか、私が着られるようになったらいいなぁ・・・。
とぼんやり思っていました。

私はそのぼんやりとした動機を頼りに
社会人になって少し経った頃、1度着物にチャレンジしています。
けれど、その時はちっともハマらず挫折しました。

そして何年も経ってから
「やっぱり着物着たいなぁ」と思った時に本屋さんで買った本(大正ロマン着物女子服装帖: ポニア式コーディネート術)の中に
普通のアスファルトの道路を歩くポップな着物姿の写真がありました。
それを見た時
「普通の商店街に買い物に行くときに着てもいいんだ!それなら私も着たい!」
と思ったのです。

今思い返せばきっと私の頭の中の着物のイメージは
「おばあちゃんがお茶会で凛と着ていた藤色の色無地」が1番大きくて
それ以外はダメなのではないか・・・と思っていたんですよね。

キリリとした祖母の姿はカッコいいと思っていましたが
和の習い事をしていない

それが「大正ロマン着物女子服装帖: ポニア式コーディネート術」に載っていた写真を見たことで
なんてことない日々に着たい!私はこれがいい!
と思えたんだと思います。

着付ができるようになったらいいぁな。。。
というのは私には動機として弱かったようで
「普段着として可愛いものが着たい!」というのが
実際に着る動機になったんですね、きっと。

普段着として着たい!と思ったら今度は
行く場所や会う人に会わせてコーデをしたい!と思う自分に気付きました。

友人に連れられて行ったカープの応援は赤い浴衣で
日本酒を飲むなら渋い着物で
台湾料理を食べに行くならレトロな色合いで・・・。
私にとって着物は日常に彩をくれるオシャレというのが最初の立ち位置だったようです。

コーデの参考にしたのは「きもの番長2――コーディネートレッスン編
この本は今もしょっちゅう読み返す私のバイブルです。

→参考記事「初心者の頃着物コーデの参考にした本ベスト3!」

最初はそんな感じで始まった私の着物ライフも
何年も着ている過程で
最初に興味を持った着方とは違うものに触れる機会もあったり
好みの幅は広がったり
もっと知りたいなと思うことも増えてきました。

それでも私は最初に自分が好きなスタイルを手に入れたから
他のものにも興味を持てたと思うのです。

だからこそ、人に聞かれたら
「あなたはどんな理由で、どんなシーンを想定して
着物を着たいと思っていますか?」
と聞きます。

最初に「好きだ」と思える場所を入り口にすると
楽しく世界は広がっていくと思うのです☆

まとめ~着るのは自分~

フォーマルな場で背筋を伸ばしてくれるものとして愛する人も
華やかなものを纏える変身アイテムとして愛する人もいます。
決まり事を守ることに意味を見出す人もいるし
「好き」や「楽」を好む人もいます。
月並みだけど私はみんな違ってみんないいと思うのです☆

今の情報社会、着付や色合わせのコツは調べれば出てきますが
何を素敵と思ってどんなシーンで着たいのか。
心の部分は誰にも分かりません。

自分の心を覗くのは自分の理想に近付く第一歩だと私は思います。

どうして着たいと思ったの?
どんなシーンで着たい?
どんな姿に憧れる?
それを考えたらきっと自分が着たいジャンルがすこーし分かります。

それが少しだけ見えたらそれに近いものを見てみたらいいんです。
私の場合、情報収集は基本的に本でしたが、
動画でもSNSでも自分が情報を得やすいものからで大丈夫☆

20年前に比べれば着物も結構多種多様になっています。
結構自分が興味あるものに近いものには出会えるんじゃないかなぁと思います。

また、ぜーんぶ自分と同じ人はいないと思います。
私も大好きな着物的インフルエンサーいるけど、
きっとぜーんぶに同意できるかって言うと違うんだろうなと思います。
(そもそも他人のすべてを知れるとも思っていませんが・・・)
だって他人ですもの。
だから「全部同意できないからダメだわ!向いてないんだわ!」なんて思わないで
ひとまず自分の好きなスタイル目指したらいいのです。

着物に興味がありつつまだ手を出せていない人も
最近着物はじめたよって方も
何十年も着てるわよ☆っていうベテランキモノスキーも
心穏やかに楽しく着物ライフを送れますように☆

では、また次回。
じゃぃねー。

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