ごきげんよう、椎名さん。です。
本日は「初心者キモノスキーにはおススメ！「お着物一年生 山口さくらさん著」レビュー」のお話です。
こちらは2019年3月8日発行なので
以前レビューした「帯結ばない帯結び」より更に半年ほど前の本なのですが
いい本はやっぱりいいのよ！
という気持ちは変わらないのでお勧めしていきます☆
→関連記事「「帯結ばない帯結び ayaayaさん著」レビュー」
この本はどんな本？
この本の概要
発行所：株式会社ユーキャン学び出版
発売元：株式会社自由国民社
発売日：2019年3月8日
知識ゼロからはじめる
きものの着方、種類、マナー、お手入れ・・・。
写真・イラスト・マンガで必ずわかる
と表紙に書かれているように初心者にとって必要なものすべてが入っている！
と言っても過言ではない本です。
2019年は私は既に普段着物ライフを過ごしていたわけですが
正直なことを言うと
私が着物を始めたいと思った頃にこの本があればよかったのに・・・！！
と思うほどにお役立ちだと思います。
もし今私に
「着物はじめたいんですー」
と相談に来た人が
「どんな本が分かりやすいですか？」
と聞いてきたとしたら迷わず「お着物一年生」をお勧めするでしょう。
本日はこの本が何故初心者キモノスキーにお勧めなのか
を中心にレビューしていきます。
ちなみにこの本は山口さくらさんにとっては2冊目の著作ですが
1冊目は既に発行されていないそう。
中古のショップではまだ見かけることがあるので
ご興味のある方はそちらもどうぞ。
カジュアル着物ブック ?和洋ミックスコーデで楽しもう! ?
という本でこちらも読みやすく可愛い本です。
この本のおススメポイント
必要最低限のことが分かりやすく書いてある
最初のおすすめポイントは「最低限のことが分かりやすく書いてある」ということ。
着付・帯結び・格・・・・
着物を着ようと思ったらどうしても気になるこのあたりのこと・・・。
近年は
「ルールよりも楽しく気軽き着よう！」
という風潮が強くなっているとはいえ、やっぱり最初は気になるものなのではないでしょうか。
私自身も今は自分なりの着物に対するスタンスもできてきて
誰かに何かを言われても
「あぁあなたはそう思うのね」
と思えるほどになりましたが
全くなんの知識もなかった頃は「知らない自分」は悪いように感じていました。
だからこそそういう着物教本的な本を読んで知ったうえで
私には不要だなと思うものは採用しないで着物ライフを進めていったわけですが
いかんせんこの手の格とか着付を解説してくれている本は読みにくいんです。
説明が長かったり、まどろっこしかったり、
読んでいる間に眠くなってくるものも多々あります。。。
その点「お着物一年生」は
イラストや写真と一緒に短く分かりやすい文章で書かれています。
ひとまず最低限のことだけを知っておきたい・・・
というシーンにおいてサクッと読める分量なのはとっても大事だと思うのです。
ワクワク楽しい気持ちと
それでも知識がないからこそ二の足を踏んでしまう気持ち。。。
どちらにも寄り添った本になっています。
コーデは現代的でポップ
ふたつ目のおすすめポイントは「コーデは現代的でポップ」なところ。
格の話や着付の話なども書かれている本はとかく地味になりがちですが、
この本に出てくる着物はとっても現代的でカラフルなものが沢山。
眺めて可愛いなーと楽しめますし
この色の組み合わせいいな☆
これなら私にも真似できそうだな☆
とも思えます。
本の中ではリサイクル着物をネットで買う時に気を付けるポイントにも触れられている通り
著者ご自身もそういったものを着られているようなので
「高いもの買わなくても可愛いものを着られそう☆」
ということも分かります。
スタジオだけでなく街中やカフェでも撮影されていて
「普段の景色の中の着物」をイメージしやすいのも良い所です。
本の帯に
ふだんの買い物もきものならおでかけになる
と書いてある通り
こんな着物着て行くならスーパーへの買い物だってテンション上がるわ☆
と思わせてくれるコーデで帯結びなどを解説していて素敵です。
リサイクル着物ショップ福服さんが衣装協力されているのでさもありなん。
という感じですね☆
教本ではあまり触れられていないことが書かれている
（いつもお行儀よく・・・はちょっと難しい(笑)）
みっつ目のおススメポイントは「教本ではあまり触れられていないことが書かれている」ところ。
今までよく見かけてきた着物教本的な本より分かりやすく端的に
着付や格のことが書かれているというお話をしましたが、
ではこの本がそんなに短く薄い本なのかというとそんなことはありません。
全160ページ、オールカラー。
1600円＋税はお安い！！と思う造りになっています。
ではそれ以外に何が書かれているのか？
というと
普通の着物教本では中々触れられていないことが書かれています。
トイレの行き方、着崩れた時の直し方、
ネットで買う時に見たほうがいい部分、
気軽で見やすい収納方法、
着付が思うようにいかない時のチェックすべきポイント・・・
この辺りは初心者キモノスキーにとっては
絶対に知りたい！と思うところなのに
意外に触れている書籍が少ないんですよね。
ここにきちん触れている。
というところもこの本のおすすめポイントです。
自転車に乗る時や家事をする時のことにも触れられていて
本当に「普段着」としての着物のことが書いてあります。
うっかり物を落としてしまった時にどうしゃがむ？
電車のつり革を掴む時はどこに気を付ける？
そういう細かい所作にコツも
現代の日本に合った部分に着目していてためになります。
（古い書籍だと「今そんな行動しないよ・・」というものもあるのです）
近くに色んなことをアレコレ聞ける人にとっては
当然のこととして得られる知識かも知れませんが
周りにそんな人いないよー・・・という人にとって
これほどありがたい知識があるかしら！！
と思うのです。
初心者キモノスキーを卒業しても役に立つ
最後は「初心者キモノスキーを卒業しても役に立つ」ところ。
この本のタイトルは「お着物一年生」ですから
基本的には初心者キモノスキーにお勧めです。
けれど私も含め普段着キモノスキーにも結構役立つと思います。
特に私のように自己流で色々マスターしてしまった普段着キモノスキーは
格についての知識も疎い使途は多いのでは・・・？と思います。
普段着ている分にはそれでもちっとも困らないのですが
時折「アレってどうだったっけなー？」なんて思う時は
短く端的に解説しているこの本は調べやすいのです。
更に着付で上手くいかないポイントについても
解決の糸口が書かれています。
もちろん、それを読んでも実際は自分でやってみるしか正解は導き出せませんが
工夫するためのヒントにはなります。
ちなみに・・・
ここからは本とは直接関係ないけれど
個人的にお伝えしたいことをお話します。
著者 山口さくらさんは・・・
著者の山口さくらさんは「KIMONOanne.」にも出ていらっしゃいます。
vol.2では大阪船場センターでお買い物していますが
そのページも楽しいです。
そしてお仕事はきものコーディネーターをされてますが
落語もやってらっしゃいます。
私は2度ほど彼女の落語を聞く機会があったのですが
乙山亭小桜さん（山口さくらさんが落語をする時のお名前）の落語は
出てくる小僧に愛嬌があって憎めないボケ・・・
という感じがして私は好きなのです。
また見に行きたいなぁ・・・と思っています。
衣装協力の福服さんは・・・
（この着物は福服さんで購入しました）
衣装協力されている福服さんは新宿と浅草に実店舗のあるリサイクル着物屋さんです。
著者はこの浅草店で店員さんだったこともありますし
こちらの店舗で着付教室をされていたこともあります。
私はこちらの浅草店でお買い物することがあるのですが
メンズ着物のお取り扱いもあって
カップルで着たいよ！！なんて方にも必ずお勧めするショップです。
お店では
「今度落研に入ったので着物が必要で・・・」
という学生さんをお見かけしたこともありますが
そういう時も店員さんが相談に乗ってくれていて
初心者キモノスキーがお買い物しやすいお店でもあると思います。
楽天にもショップがあるので遠方からでもお買い物は可能ですし
お買取りもやっているので
着ない着物がある方はそちらも利用できます。
（新宿店への持ち込みと配送の2種類があるそう）
実在するお店・・・
（大人のクリームソーダ。美味しい☆）
そして最後に漫画や写真に出てくる
女将が着物姿☆という喫茶店は実在します。
こちらは浅草と合羽橋の間にある「黒猫亭」
キモノスキーなら絶対に好きだ！！と断言できるほど素敵な喫茶店です。
店主の着物姿もいつも渋くて素敵ですが、
使われている食器やレジスターもレトロでうっとりします。
看板メニューはお酒入りの大人のクリームソーダやキャロットケーキ、しっかりと固いプリン。
現在はコロナのため営業時間を短縮されていますので、
行ってみたい！という方は是非調べてから行ってみてください☆
まとめ
「お着物一年生」は
「着物はじめたいんです」という人にお勧めの1冊です。
その理由は
・コーデは現代的でポップ
・教本ではあまり触れられていないことが書かれている
・初心者キモノスキーを卒業しても役に立つ
着物を着ている人、素敵だなー・・・
なんて思う人にそっと渡せば
「私も着られるようになる気がする・・・」
と思わせてくれる一冊です。
本棚に1冊いかがでしょう。
ちょっと心強い気持ちになります。
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では、また次回。
じゃぃねー。
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