ごきげんよう、普段着キモノスキーの椎名さん。です。
本日は「夏の着物・浴衣ライフを快適に!夏を乗り切るための暑さ対策7選!」のお話です。
暑い!!
今年も夏がやってきましたね・・・。
着物を着ていると
冬は「寒くないの?」と聞かれ
夏は「暑くないの?」と聞かれます。
着物を着ていても着ていなくても
冬は寒く夏は暑いものなのですが、
それなりに暑さ対策、寒さ対策が必要なのも事実です。
着物を着始めて数年、
個人的には寒さ対策よりも暑さ対策の方が大変!と感じています。
私自身が暑さに弱い・・・・
という事情もありますが、
どうしても重なるお腹周りの布たちが熱をこもらせてしまって暑い・・・
というのも一因です。
私はあまり工夫をしていなかった初心者キモノスキーの頃
一度熱中症になりかけました。。。
それ以来、暑さ対策はしっかりして夏の着物・浴衣ライフを楽しんでいます。
着物や浴衣って暑そう・・・と敬遠している方
着物を始めて最初の夏だ!という方
他の人はどうやって暑さ対策しているの?と気になるキモノスキーまで
少しでも参考になれば幸いです。
暑さ対策アレコレ
ここからは具体的に私がどうやって暑さ対策をしているかのお話をしますが、
まず大前提として、
健康第一なので無理してまで着物は着なくていい。
ということを最初にお伝えしておきます。
しっかりと水分を摂って、
「今日はちょっと具合が悪いな・・・・」
なんて時は無理せず家から出ずにゆっくりするのが正解です☆
これは着物ライフを送るかどうか関係なく大事ですものね☆
コツ①夏着物より浴衣を選ぶ
これは主に初心者キモノスキーに向けてのお話ですが
基本的には夏着物より浴衣の方が
名古屋帯よりも半幅帯の方が涼しく着られることが多いです。
それは純粋に夏着物は襦袢が必要なのに比べて
浴衣は1枚でサラリと着ることができるので
布が1枚少ないこと、
名古屋帯よりも半幅帯の方が重なる部分が少なく
必要な小物(帯枕や帯揚)が少ないこと、
という理由からです。
とっても当たり前なことでは…?という話ではありますが
何故これを「初心者キモノスキーに向けて」
というかと言うと、選ぶものによっては夏着物もそれなりに涼しく着られるからです。
選ぶのは麻の長襦袢や夏用の帯や小物たち。
これは流石そのために作られただけはある!と思うほど
他の素材に比べてかなり涼しい!と感じます。
ただし、結構お値段が張るのですよね・・・。
大好きな着物を揃えるためならしっかりお金使うよ!という場合は
もちろんいい素材の長襦袢や夏用着物や帯、小物を揃えるのも良いですが
「まだまだ揃えるべきものも欲しいものも沢山あるよ!しかもできるだけお安く!」
という過去の私のような初心者キモノスキーには
お安く簡単に涼しさを手に入れるなら浴衣の方がお勧めだよ。と思うのです。
いやいや、それでも私は夏着物が着たい!!
という場合もこの後に出てくるコツを駆使して是非着ていただきたい☆と思います。
→参照記事「巷で言われる浴衣のアレコレ、ウソ?本当?普段着としての見解」
コツ②着替える空間の温度は涼しく
まず最初に着替える時の環境のお話です。
着替える時はしっかり自分の身体を冷やして、
涼しい部屋で着替えるのがお勧めです。
過去私が熱中症になりかけた時は
朝、シャワーを浴びて身体が熱を逃し切る前に浴衣を着たんだなと思っています。
身体の中に熱を蓄えた状態で着物を着ると
「そこそこ暑い」という状態の身体の熱が着物の内側に閉じ込められてしまうので
その後暑い外に出たら「もっと暑い!!!」となってしまいます。
逆にしっかりと涼しい部屋で着替えたら
内側に熱がこもっていない分
すぐのぼせてしまう!!ということは起きにくくなります。
私はシャワーを浴びた後は
涼しい部屋で扇風機の前で少しの間涼んで
「汗が引いたな」と感じてから着替えるようにしています。
これを意識するようになってから
かなり熱がこもることは解消されたように感じます。
また、着替える時はいつもよりエアコンの設定温度を少しだけ下げます。
気持ちとしては少し冷たい空気を浴衣と一緒に纏うような感じです。
よく冬場にヒーターで温めたお洋服を着るという方がいますが、
アレの涼しいバージョンと言った感じでしょうか(笑)
コツ③なるべく涼しくなれる小物を使う
(レースの麻帯に麦わら帽子も暑さ対策的にとても良いです☆)
先ほど麻の長襦袢が結構お高い・・・
というお話をしましたが、
麻の長襦袢以外にも夏を快適に過ごすための着物グッズは多々あります。
メッシュ素材の衿芯やコーリンベルトに伊達締、
ヘチマ素材の帯板や枕帯なんかがその代表例です。
レースの腰紐もありますが、
私の体感としてはこれは涼しさよりも可愛さが勝っている☆と感じます(笑)
私が導入した中で本当に良かった!と感じているのは
ヘチマの帯板です。
夏場はヘチマの帯板に麻素材の半幅帯!
この組み合わせが1番蒸れないと感じます。
帯周りはどうしても布が重なって蒸れやすくなります。
そこから熱や湿気をいかにして逃がすか・・・
というところが涼しさを保つコツだと感じているのですが
このヘチマ帯板+麻の半幅帯はかなり快適さを保ってくれます。
麻の半幅帯はレースタイプのものやリバーシブルのものなどありますが
私が持っているものはどれも新品で5000円程度、高いものでも大体1万円前後です。
リサイクルに比べればお高いですが
シルクのものに比べればお安い上に涼しいので
本当に買って良かった!!と思います。
これらの涼しい着付グッズは夏場だけでなく冬場も使用できます。
特に暖房が効いた部屋で過ごす時など
「蒸れ」が気になりそうな場面では
私は冬場も使用しています。
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コツ④衣紋はしっかり抜く
(しっかり抜くと割と涼しい)
次は着付についてですが、衣紋はしっかり抜きます。
衿が詰まっていると、どうしても熱が逃げにくく暑く感じるからです。
そして「衣紋をしっかり抜きたいよ!」
という時は浴衣でも衿芯を入れます。
そのほうが衣紋を抜きやすいように感じるからです。
また、衿芯を入れてない場合衿元がふにゃっとします。
ふにゃっとなった浴衣の衿元もまた浴衣らしくていいな☆と感じるのですが
こと「暑さ対策」に着目すると
そのふにゃっとなった衿が首元に引っ付くのも暑い・・・
と感じてしまう時があるので「今日は暑いぞ・・・」と思う時は衿芯を使用します。
浴衣に衿芯を入れたい場合は
下前(着た時に下になる方)の衿の内側の糸を解いてそこから差し込みます。
普段使用している衿芯を使用してももちろんいいのですが、
メッシュ素材のものを使用すると、素材が柔らかいので
首元に触れても不快な硬さはなく
柔らかいカーブになる上にちょっとだけ涼しいのでお勧めです。
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コツ⑤補正はせず、紐は少なく
補正をする、ということは
何かしらを足すということです。
胸を抑えるためのさらしであったり、
腰回のくびれを埋めるためのタオルであったり・・・
枚数が増えればそれだけ暑くなります。
そして紐が増えるとその分締め付けが生まれて
熱が逃げにくくなるということでもあります。
補正は確かに着崩れを防いでくれるのですが
真夏のそのタオル1枚は外したい・・!!
とどうしても思ってしまうので
私は補正はせず、お手洗い等でちょこちょこ着崩れを直す・・
という方にシフトしました。
着ている枚数が少ない分
「ここを引っ張ったらここが直る☆」
というようなコツも冬場の着物に比べれば分かりやすく
夏場に学んだそのコツは冬の着崩れのお直しの時も役に立ちました
なるべく紐の少ない着付をするということも
補正と同じで着崩れはしやすくなりますが
その分「ここを抑えれば結構大丈夫」というコツを知ることもできてお勧めです。
コツ⑥保冷剤を使う
これはSNSで見かけてやるようになった暑さ対策ですが
お菓子なんかに付いてくる小さめの保冷剤をキッチンペーパーなんかでくるんで
脇のところに差し込む、というもの。
正絹の夏着物だとシミや縮みの可能性があるのでお勧めできませんが
洗える素材の浴衣なら結構使えると思っています。
差し込むのは写真の〇が付いている部分で
八ツ口から差し込んで下着と浴衣の間に挟み込みます。
最初に聞いた時は
「でも保冷剤って体温に触れていたら最初の数十分しか冷えてないのでは?
それってどれくらい有効なの??」
と思ったのですが、
実際にやってみると結構有効でした。
保冷材は想像した通り数十分~長くても1時間半くらいで溶けてしまうのですが
出かけてすぐの「暑い!!」と強く感じる時に
大き目の血管が冷やされているというのはかなり有効らしく、
目的地に到着するまでの数十分を凌いでくれるのはかなり快適です。
コツ①で「まず自分の身体を冷やしておく」ともお伝えした通り
家から出た瞬間の「暑い!!」を軽減するのはかなり大事なようで
暫く外に出ているうちに体が慣れるのか、
目的地の涼しい環境に到着するのか、
移動時間の数十分を凌ぐのは大事なようです。
欲を言えば保冷材は2日以上冷凍庫で冷やしているものの方が溶けるスピードは遅いです。
私は「夏に着物を着る時用」の保冷材は
週に2回程度の使用頻度に耐えられるよう
常に4つほど冷凍庫に置いてあります。
コツ⑦通常の暑さ対策も忘れずに
(布でできた日傘ならUVスプレーも忘れずに)
最後はお洋服の時も同じように行っている暑さ対策も同時に行っています。
それは日傘・帽子・水分・手ぬぐい・扇子を忘れずにというものです。
日傘はUVカットのものを
帽子を被る時は通気性の良いものを
水分は欠かさず鞄の中に入れて
汗を拭うための手ぬぐいも必ず持って
扇子はコンパクトになるし和装の時に限らず持って行きます。
また、ひんやりする汗拭きシートなんかも日中出かける時は時折持参します。
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まとめ
体調に不安がある時は着物を着ないという選択肢も必ず考えて!
その上で、少しでも夏の着物ライフを快適にするための暑さ対策は
・コツ②着替える空間の温度は涼しく
・コツ③なるべく涼しくなれる小物を使う
・コツ④衣紋はしっかり抜く
・コツ⑤補正はせず、紐は少なく
・コツ⑥保冷剤を使う
・コツ⑦通常の暑さ対策も忘れずに
熱中症に気を付けて
快適で可愛い夏着物・浴衣ライフを送れますように!
では、また次回。
じゃぃねー。
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