可愛い!丈夫!普段着にもってこいの銘仙着物☆コーデのポイント

着物あれこれ

ごきげんよう、椎名さん。です。

本日は「可愛い!丈夫!普段着にもってこいの銘仙着物☆コーデのポイント」のお話です。

銘仙とは?

知らない人も意外と多い・・・

「銘仙」ってご存知ですか?
ベテランキモノスキーからしてみたら
「当たり前じゃーん。知ってる知ってる」
という感じかと思いますが、
初心者キモノスキーだと知らない
(聞いたことはあるけど実は分かっていない)人も多い気がします。

キモノスキーの間ではとっても有名なのに
着物を着ない人からすると
大島紬や加賀友禅などに比べて耳慣れないことが多い。。。。

何故そう思うのかと言うと私自身がそうだったから。

初心者キモノスキーの頃、
リサイクルで買ったお気に入りの着物を着ていたら
「あら、銘仙ね。素敵ね」
と声をかけてくれたご婦人がいました。

けれど私は「銘仙」を知らず、
そのご婦人と別れた後ネットで調べました。
そうするとこう書いてあります。

銘仙(めいせん)は、平織の絹織物の一種。絣の技法を用いて柄をあらわす。
鮮やかで大胆な色遣いや柄行きが特徴の先染め織物である。
本来は、上物の絹織物には不向きな、屑繭や玉繭(2頭以上の蚕が1つの繭を作ったもの)から引いた
太めの絹糸を緯糸に使って密に織ったものを指し、
絹ものとしては丈夫で安価でもあったことから、銘仙の着物が大正から昭和初期にかけて大流行した。
伊勢崎、秩父に始まり、これに、足利、八王子、桐生を加えた5か所が五大産地とされている。(Wikipediaより)

添えられている写真を見ると
なるほど、今自分が着ている着物と同じ特徴をしています。

その時はじめて私は
「この可愛い着物は銘仙というのか!
 しかもどうやら丈夫らしい!最高じゃん!」
と思ったのです。

初心者キモノスキーとは言え
着物を着ている私ですらそんな調子ですから
友人、知人、職場の人・・・
着物に積極的な興味を持っていない人に存在を知っているか聞いてみると
「それは何ですか?」
と言われることも多々あります。

先に述べた大島紬や加賀友禅なら
それを説明できないまでも聞いたことはある。
という人が結構な割合でいるのに!
(もちろん私の周りの話だけかもしれませんが・・・)

こんなに可愛いのに!
もっと知名度があってもいいはずなのに!!!

とはいえ、キモノスキーの間では当然知られている存在で
「銘仙は可愛い」というのは
みーんなご存知!ともいえる存在です。

銘仙ってなに・・・?という方から
どうコーデしようかな・・・という方、
私も大好きだよ!という方まで
本日は銘仙の解説をほんのちょっとだけと
コーデのコツをお届けします。

少しでも参考になれば幸いです。

銘仙は派手なものが多い


(派手です)

キモノスキーの間で「銘仙は可愛い」と認識されている理由の一つに
派手なものが多い。
というものがあると思います。

もちろん、色味を抑えた渋いものも沢山ありますが、
「銘仙」と言われてパッと浮かぶのは
色鮮やかで多彩な柄のお着物である場合が多いのではないでしょうか。

私は銘仙という存在を知ってからかなり長い間
「銘仙とは派手で可愛いもの」と思っていました。

それが間違いだったことを知ったのは2020年に開催された
「特別展「きもの KIMONO」」でのこと。

銘仙が展示されているコーナーの説明文に
「元々銘仙はくず糸を使って作られる丈夫なもので
 縞などの地味なものが多かったけれど
 女学生が華美な装いになっていくことを防ぐために
 1907年に就任した学習院長が「服装は銘仙以下のものを」と定めたら
 女学生は地味にならず銘仙の方が派手になっていった」
というようなことが書いてありました。

「女学生は地味にならず、銘仙が派手になっていた」
という一説に私は吹き出しました。

決まりがあったっていつの時代も可愛く着飾りたいし、
新しい波は若者のニーズから作られる。
という見本みたいなお話だなと思ったからです。

このお話を知ってから私は一層銘仙が好きになりました。

産地は分かる?

伊勢崎、秩父、足利、八王子、桐生の5か所が五大産地とされている。
とは上で述べた通りですが、
同じ銘仙ではあるものの産地によって手法が異なっていて
その特徴も違います。

ただし、これ、見分けるのは難しい・・・
と思うことも多々あります。

特徴を見ながら照らし合わせれば
多分これは秩父・・・・
とか分かるものもありますが、
「こっちの特徴もあるし、こっちの特徴にも見える・・・」
というものもあるんですよね。

きっと着物をお仕事にしている人なら
見分けられる人も多くいらっしゃるでしょうし
ベテランキモノスキーにも
「私はここの銘仙が好き!」と
ハッキリとした自分の好みのある人もいるでしょう。

でも私はあんまり一生懸命見分けようとはしませんし
可愛い!と思う自分の感覚のみで着ています(笑)

産地は分からなくたって可愛さは分かりますからね☆
詳しく分からなくたって楽しんでいいのです☆

全盛期ほどでないにしろ
銘仙は今も作られています。

私はいつか自分で選んだ反物から
銘仙をお仕立てしたいと思っていますが
その時も産地にこだわらず
広く探していきたいなと思っています。

銘仙コーデのコツ


(買ったばかりのお気に入りちゃん)

ここからは私が銘仙を着るときに心がけていることをお話します。
とはいえ正直に言うと銘仙のコーデは
さほど難しくないように感じています。

基本的なコツは主役級ワンピースのように扱うこと。
それさえできれば銘仙は可愛くかっこよく素敵にコーデできます。

キラキラした帯は浮く

銘仙はカジュアルな普段着です。

これに例えば金糸・銀糸の使われた袋帯を合わせたら・・・
浮きます。

個人的にはどんな着物や帯も
組み合わせた時に違和感さえなければ
格はあんまりに気にしなくていいのでは?
と思っていますが、
銘仙とキラキラしたタイプの帯はどうにもこうにも合わないな・・・。
と思っています。

帯も普段着っぽいカジュアルなものを選ぶとしっくりきます。

若々しくないとダメ・・・?

銘仙の歴史を知ったとき、一瞬
女学生の間で流行した着物ならば
若々しい感じで着ないとダメかな・・・?

と思いました。

が、そんなこと気にしなくて大丈夫です。

何と言っても銘仙は元々
養蚕農家が、売り物にはならない手紬糸を使用して自家用に作っていた紬の一種です。

丈夫で家事や作業に向いていたものだとするならば
それがその後若者のファッションとしてお洒落アイテムに変貌を遂げたところまで含めて
まるでデニムみたい!と思います。

老若男女、デニムは丈夫で便利なお洒落アイテムですし
きっと銘仙だって同じでしょ☆と着ています。

若々しい感じをわざわざ演出しなくとも
自分の好きなアイテムと組わせて着ればいいのです。

→関連記事「若い子だけの物じゃないよ☆大人袴の選び方とコーディネート」

とはいえバランスはとっている


(帯・半衿・足袋を黒でグッと締めて)

銘仙は色も鮮やかで「主役!」といった感じのものをよく見ます。
私はこういうタイプが好きなのですが、
そういうものを着るときは
帯や小物は着物を引き立てるようなシンプルなものを使うことが多いです。

柄や色を組み合わせても楽しいのですが
可愛い銘仙を引き立てるコーデも大好きなんですよね。

もちろん、色柄次第ではありますが
「私が主役よ☆」
と全身で語りかけてくるような銘仙さんの場合は
シンプルなものとコーデした方が銘仙さんが満足げな顔をしているような気がします。

 

比較的大柄なものが多い

全身に小花をちりばめたようなデザインよりも
大きい模様がどーん!とあるものが多い銘仙ですが、
大柄だからこそ離れていてもしっかり模様が分かります。

小さな模様が沢山描かれているものは可愛い印象になりますが
大柄なものはかっこいい印象が強くなります。

大柄の帯を合わせたり
中折れハットを被ってみたりと
コーディネート次第でかっこよく、クールにもなります。

合わせてみると意外に合う!が多い


(これは置いてみて「意外にイケる!」と思った日舞用の半幅帯)

実際に着物を着る前に
着物を置いて、帯を置いて・・・
と置きコーデをしてみる人は多いかと思いますが、
この時銘仙は意外な帯や小物と相性が良かった!ということが多々あります。

頭の中で思い描いているだけだと
うーん・・どうだろう・・・
と思っていたのに、いざ乗せてみると
「これは素敵!」
となるんですよね。

もちろん手持ちの帯や小物次第ではあると思いますが
想像の中ではそんなに上手くいかない・・・
という帯も組み合わせてみたら結構いけたりします。

コーデに困ったら
「あれはないかな・・・」
と思っていたものをそっと乗せてみるのもおススメです。

まとめ

銘仙とは

・平織の絹織物の一種
・派手なものが多いけど、それは1907年以降のお話
・伊勢崎、秩父、足利、八王子、桐生が五大産地
 (産地は分からなくても可愛いは分かる!)

銘仙コーデのコツ

・キラキラ帯は浮くのでカジュアル帯で
・若々しくないコーデで全然OK
・派手な主役柄なら帯や小物はシンプルに
・大柄なものはクールにも着られる
・意外な帯や小物と合ったりする

可愛く丈夫な銘仙は普段着着物にぴったりです。

3月第1土曜日は伊勢崎銘仙の日です。
今年はコロナのせいでイベントはありませんが
私は銘仙を着て過ごそうと思っています。
(伊勢崎のものかどうかは分かりませんが・・・)

では、また次回。
じゃぃねー。

 

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