着物をいっぱいい着るためのコツと心がけていること

ハウツー

ごきげんよう、普段着キモノスキーの椎名さん。です。
本日は「着物をたくさん着るために私がしている行動」のお話です。

どれくらいの頻度で着物を着ている?

着物を着始めて少し経った頃、よく思っていたことがあります。
それは、着物着たいのに着るチャンスがない・・・。というもの。

着付に早く慣れたいし、着物を着るのは楽しい。
なのに着物じゃない方がいい予定が入っているし、
せっかく着物を着れそうなお休みは雨予報だし、
準備にも時間がかかるからゆっくりできる日じゃないと無理だし・・・
中々着物着れないなぁ・・・と思っていました。

けれど今はブログタイトルにもある通り割と着物でどこへでも行きますし
仕事で着物を着ることはないけれど年間の着用回数は100回以上
それなりに着ている方なのではないかと思っています。

本日はそんな私の「着物をいっぱいい着るためのコツと心がけていること」のお話をします。

タンスに眠るあの着物を着たいのに!
もっと頻度高く着たいのに!
という方に少しでも参考になれば嬉しいです。

着るペースは人それぞれ

まず最初にお伝えしたいことは
この記事が「着物を着るなら●回くらい着てなくっちゃね!」という話をしたいわけではないということです。
どんな趣味でも同じことが言えますが
自分に心地いいペースで楽しんだらいいのです。

確かに沢山、頻度高く着るのは上達のコツではあります。
それはお料理とかお仕事でも同じですね。
絶えず、頻度高く、続けていくことは上達します。

でも上達することだけが着物の楽しみ方ではないし
「もっと沢山着なくっちゃ・・・!」
なんて追いつめられる必要はどこにもない。

自分にとってちょうどいいを探せばいいのです。
(余談ですが私は「もっと頻度高くやらないと上達しないよ」と言われた趣味があったのですが
そのプレッシャーに負けて趣味そのものを手放した経験があります。
だからこそ距離感は大事だと思うのです)

その上で、
「でももっと着たいんだよなぁ」っていう時に参考にしてもらえればと思います。

参考記事→「こなれた着物姿になりたい!?その定義とこなれるために必要なこと」

休みの日もちょっと早く起きるor行動のスタートを遅らせる

私が実践しているコツのひとつ目は休みの日もちょっと早く起きるor行動のスタートを遅らせるというもの。

まだ着物を着慣れていない人だけでなく
ベテランキモノスキーだって「着物を着る日はふだんより準備に時間がかかる!」という人は多いと思います。

どんなに着付が早くできるようになっても
ワンピースを頭からスポっと被るだけ!より時間がかかるというのもありますが
ウキウキコーディネートをしたり
メイクやヘアを「この着物に合わせるならば・・・」って楽しくヌリヌリしたり
というワクワク時間はどうしても時間がかかるものです。

なので私はお休みの日の身支度はちょっと長めにとることにしています。

オープンしてすぐの美術館に行きたい!と思うなら早起きするし
休日はゆっくり眠りたい!と思うなら予定のスタート時間を遅らせる。
ゆったりと心の余裕を持って準備も楽しめるような時間を確保するようにしています。

勿論、当日「やっぱり疲れてるから今日は着物を着ない」
と判断できる余裕も持っておくのも良いことだと思っています。

それは何より気に病まないように楽しむということが大事だと思うからです。
気楽に、心を穏やかに保つために時間に余裕を持って。
そんな気持ちでいます。

→参照記事「普段着物の時のお化粧どうする?ポイントとおススメ☆」

悪天候にも対応できるものを持っておく

ふたつ目のコツは悪天候にも対応できるものを持っておくというもの。

せっかく着物着たかったのに雨が・・・
ということは春夏秋冬よくあります。
気候のことは小市民にはどうにもできません。

絶対にこれが着たい!これしか着たくない!
という着物が正絹・・・という時はもう諦めるしかないけれど
悪天候でも着れるものを持っておくと幅は広がります。

私が活躍させているのは以下の通りです。

洗える素材の着物


(ウールの着物にポリの帯、そして靴)

ウール・綿・ポリ等洗える着物なら濡れても縮むことはありません。
汚れても洗えるので正絹に比べて安心感があります。

リサイクル着物を購入する際は正絹が多い印象はありますが
検索すればウール木綿も出てきますし
ネット通販もできる新品は大手呉服メーカーが作っているものも含めて洗える素材のものは沢山あります。

可愛い!と思っている洗える着物がひとつでもあれば
「次の休みが雨だったらあれ着ればいいか☆」と思えます。

→参照記事「初心者にもおすすめ!デニム着物の特徴と選び方」

 

ブーツやレインブーツ

足袋+草履は靴下+サンダルとほぼ同じ。
暑い日は足元が蒸れなくて快適ですが、冬の寒い日は中々に辛いです。
そういう時はブーツを選びます。

着物×ブーツの組み合わせは明治の頃から絵や写真に残っているくらいなので結構合う。
レースアップのブーツならちょっと着物を短めに着付けた方が紐部分に裾がこすれることを回避できますし
雨上がりなんかの跳ね上がりもちょっとばかり回避できます。

雨の日ならレニンブーツを選ぶこともありますし
どうしても草履を履きたいときは草履をそのままカバーするグッズもあります。
こちらのグッズについては既に生産終了しているのでお早めにご検討された方がいいでしょう。

参照記事→雨の日の着物どうしてる?冬から春にかけてバージョン

 

面倒くささや苦しさを回避

3つめのコツは面倒くささや苦しさを回避するということ。

お休みの日にしっかりバッチリキメてのお出かけはとても楽しいものです。
髪の毛もメイクもしっかり手をかけて、お気に入りの着物に袖を通して・・・考えただけでワクワクします。

けれどそこまでしっかりできない・・・でも着物着たい・・・みたいなちょっとしょんぼりした日もあります。
あ、いつもやる気ばっちりな方はもうそのままバッチリ着ていただいて・・・(笑)

けれど私はそんな日も着物着れたらなぁなんて思うのです。
可愛い着物を着たらこのしょんぼりもマシになるんじゃないかな・・・と期待したりもするからです。

そういう時は楽に着られるスタイルで着ます。
楽に手を抜いて可愛い着物を纏う時の私のスタイルはこんな感じです

参照記事→「ちょっとしんどい・・・でも着物は着たい・・・という時のハードルの下げ方」

半衿をつけるのが面倒くさい

半衿をつけるのが面倒くさい・・・選ぶのも面倒くさい・・・
そんな時はタートルネックやシャツを合わせます。

いわゆる洋MIXスタイルにあたるこの着方は
半衿を選ぶ手間と襦袢に付けたり外したりする手間を省いてくれます。

胃の周りを抑えられるのが苦しい


(タートルネックに靴を履いて男着付スタイル)

体調次第ではちょっと締め付けがしんどいなぁ・・・と思う時があります。

勿論しんどいなら着ない選択肢もあるけれど
体調悪い時ほどかわいいものを着てテンション上げたいんだよねって思う時もあるんですよね。

そういう時は男着付をすることもあります。
男の人の着物の着方は下腹の方で帯を結ぶので、胃の周りを圧迫しません。
私はちょっと胃が弱いのでこの着方で楽に可愛いものを纏えるのはとても心地よいのです。

着るときは襦袢よりもタートルネックやシャツを合わせることと
衿合わせを固定するピンを使います。
どうしても下の方で帯を結ぶと胸元がパカパカと浮いてしまうので
それを回避するために工夫しているのです。

また、着物を着る・・・とは呼べないかもしれませんが
洋服の上に羽織を着て気分だけ楽しむこともあります。

楽に可愛いものを纏いたい・・・という欲望はこれだけでもちょっと満たされます。

→参照記事「手軽に着物気分になれる☆羽織+洋服のコーディネート~ワンピース~」

 

この場合こうしてるよ!って話

ここからは●●な時はこんな対応をしているよ!のお話をします。

小さな着物を着たいけど時間をかけたくない

サイズの小さい着物を着るにはちょっとした工夫が必要です。
そしてその工夫するにはいつもの着付より時間がかかるよ。。となるんですよね。

小さな着物を着たい気持ち+時間があんまりないよ!な時は
裾除けではなく裾プリーツのペチコートを履きます。

身幅の狭い着物を丁寧に着付けなくても多少裾がバサバサしても見苦しさは減りますし、
丈が短い着物は裾からプリーツを覗かせることでいつもの場所に腰ひもを結んでも大丈夫!となります。

→参照記事「丈の足りない着物どう着てる?解決方法5選!」

 

コーデを考えるのが面倒くさい


(春になったら着ようと思ってた子のコーデを考えたのは1月でした)

これは特に着物や帯の数が増えてきたころに陥るのかもしれませんが
可愛い恰好をしたいあまり訪れる
「あー、頭が働かない。コーデ難しい」
という気持ち。

ほとんど着物を持っていなかった頃はコーディネートも1択!だったのに
数が増えると「アレと組み合わせても可愛いし、これも使いたいし・・・」
と頭がパンク気味になることがあります。

私はそんな時に備えて時々このコーデ可愛いかもなと思ったものをセットにして置いておきます。

着物・帯・半衿・帯締・帯揚・足袋までセットで置いておいて
着ながら最後の帯留だけ選ぶ・・みたいにしておくとハードル低く着ることができます。

特に忙しい時期に「着る時間がないよ!でもこんなのが着たいよ!」って妄想していたコーデをセットしておくと
ふとできた時間に準備時間短く着ることができたりします。

→参照記事「暖かくなってきた!着物春コーデのポイント☆」

洋服の用事はひとまとめに

結構困っている人が多いのではないかと予想しているのは
着物ではちょっと・・・な予定が結構あるという点ではないかと思います。

着物でどこへでも!と言っている私にも着物ではいかない場所というのが存在します。
例えば胃カメラを飲む日はゆったりした服装で・・・と指定されたりしますし
それは生きていく上では必要ではありますが
それでお休みを取られていたら中々着物を着る機会は訪れないぞ!
と思ってしまったりもします。

ということで「沢山着物を着て早くキモノに慣れたい」と思っていた初心者の頃に実践して
なんとなく私の行動習慣になっているものを紹介します。

→参照記事「お出かけはほぼ着物な私が、それでも着物で行かない場所」

美容院は仕事帰りに行く

美容院は着物で行ってもいいのか否かは人によって分かれるところです。
美容師さんによっては嫌だという人もいるしいいよという人もいるんですよね。

個人的には個々でご自身の行きつけの美容室に確認して実践することをお勧めします。

私が通っている美容室では「できればやめてほしい」と言われているので
仕事帰りに仕事着のまま行きます。

そして髪型を決める際は最近の着姿の写真を見せて
「こんな感じに似合う髪型ってどうでしょ?」と相談します。

そうすれば休日の「美容室に行かなきゃだから着物着れない!」な日は減りますし
洋服で行った美容室でも「こんな感じに合わせて・・・」と相談することができます。

それでも休みの日しか行けない!という場合は洋服+羽織を着ていって羽織はロッカーに預けることもあります。

→参照記事「着物で美容院行ってもいい?カットやカラーで行くときに気を付けるポイント」

病院やマッサージはハシゴ!

予防接種や歯科検診、健康診断、人のお見舞いなど健康だとしても病院に行くことはありますよね。

上に出した参照記事「着物で行かない場所」にも書きましたが
着物や帯には樟脳のにおいが付いている場合があること、
歯科検診などでは濡れる可能性があること等を考えても
あまり着物で行く場所とする人も少ないでしょう。

私はかかりつけ医で着物を着てきても良いと言ってくれた病院には着物を着ていくこともあります。
検査等の都合もあると思うのでそこらへんは臨機応変に。
やめた方がいいかなと少しでも思うなら避けます。

病院だけではありませんがどうしても洋服の方が都合がいいことというのはあるでしょう。
狭い更衣室での着替えが必要なマッサージなんかもそのひとつ。
そういう用事はいっぺんに片付けます。

健康診断→予防接種。
通院→歯科検診。
お見舞い→マッサージ。
みたいにいっぺんにぎゅっとひとまとめです。

例えば仕事でも
お客様先にスーツで行くからその日に外回りはしっかり入れて
翌日は事務作業で内勤にして会社から一歩も出ないことにしよう。
なんていう営業マンもいますから、それと同じような感じですね。

仕事の都合が付けられるなら美容院と同じように仕事の日に通院を設定して
早退したり遅刻したりすることもありますが
それはどちらかというと着物のためというより病院の都合に合わせた結果・・・という感じでしょうか。

ひとつひとつの予定が短時間でも
あの日もこの日もそんな予定が入ってる・・・となったら
着物チャンスは減ってしまう!
という理由で予定はぎゅっとひとまとめにするようになりました。

これは着物を着るためだけでなく
スケジュール調整的にも結果的に良かった気がします。

午後だけ、昼だけでもめげない


(オンラインお茶会のために着替えた日)

今日は仕事の後オンラインで飲み会だ!とか
仕事が半休だ!みたいな時は自宅に帰ってしっかり着替えます。

上で述べたようにしなけらばならないことをまとめて
着物を着られる日を増やしても
やっぱり自分都合だけでスケジュールを組むことは難しい。
生きていくって予定が盛りだくさんですよね。。。

だったら1日の途中でお色直し(笑)します。

午前中にお買い物に行く時だけ着物。
仕事から帰ってきてちょっと飲みに行く時だけ着物。
家事をしたり仕事をしたりで洋服の方がいいシーンがある日も
ちょっとだけ着物に袖を通して楽しみます。

短時間の着物は多少着崩れても不具合は少ないので
新しく買った帯を締めてみたり
新しい着付小物を下ろしてみたり・・・のチャンスにも使えます

「割とどこでも着物で大丈夫」と思う

初心者キモノスキーの頃は特に
「ここって着物でも大丈夫だろうか・・・」
と思っていたような気がします。

悪目立ちしないかな・・・という人の目を気にすることもあったし
出先で着崩れたらどうしよう・・・と不安になることもありました。

けれど普段着キモノスキーとして過ごして数年、
結構どこでも着物で大丈夫だな、というのが私の体感です。

そりゃぁ飲みに行った先でお酒をこぼさないようにするとか
ドアノブに袖が引っ掛からないように気を付けるとかそういう意識は必要ですが
悪いことをしているわけでもないのに必要以上に人目を気にすることはないし
着崩れたってお手洗いで手直しすれば大丈夫、だって自分で着付けたんだもの!
と今は思います。

結構どこへでも行けるしいつだって着られるものです。

まとめ

沢山着物を着るために私がしているコツは

・休みの日もちょっと早く起きるor行動のスタートを遅らせる
・悪天候にも対応できるものを持っておく
・面倒くささや苦しさを回避
・小さな着物を着たいけど時間をかけたくない時は洋MIXで
・コーデを考えるのが面倒くさい時のために事前にコーデしておく
・洋服の用事はひとまとめに
・「割とどこでも着物で大丈夫」と思う

あくまでも「楽しめる範囲」で。
無理はしないけれど着たい気持ちをかなえるための工夫です。
少しでも参考になれば幸いです。

では、また次回。
じゃぃねー。

 

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