いつ着る?どう着る?普段着にも便利な色無地のお話

着物あれこれ

ごきげんよう、椎名さん。です。

本日は「いつ着る?どう着る?普段着にも便利な色無地のお話」のお話です。

色無地っていつ着るものなの?

色無地を調べると

色無地とは、日本の和服の中で柄のない黒以外の無地の和服のことをいう。
家紋を入れることで訪問着などと同様に礼装として着ることもでき、
家紋がなければ略礼装や普段着として着ることができるうえ、
黒の帯をすることで略式の喪服とすることも可能であるという
TPOを選ばない便利な和服である。(出典:Wikipedia)

と出てきます。

礼装・略式の喪服・普段着・・・
色んなシーンに着て行けるっぽいし、
なんだか便利そう。

ただ、あまりにも広範囲に使えそうだからこそ
これはつまり・・・いつ着ればいいの?
ともなってしまいます。

本やネットで格や着るべきシーンを調べれば調べるほど
フォーマルっぽい席でしか着ちゃダメなの?

紋が入っているものと入っていないものでは着て行ける場所が違うっぽいし、
合わせるべき帯も違うらしい・・・。
えー、難しいよ!

しかも更にここには紋の問題も加わって
自分の家の家紋じゃないとだめなのか?とか
洒落紋っていうのもあるらしいけどそれは何?とか
刺繍とプリント(?)でも違うらしい・・・とか
もう分かんない!!

というのは初心者キモノスキーの時1度は思うことなのではないでしょうか。
私自身がそう思っていました。

現在の私はというと、
ほぼ気にしていません(笑)

格を気にして着ないよりも沢山着たほうがいいじゃん。
という気持ちなのもありますが、
いろんなサイトや本を見ると、格の話は
すこーしずつ人によって違うことを言っていたりするのですよね。

色んな書籍やサイトを調べた上で大体共通していたのは
色無地はざっくり言うと冠婚葬祭の「祭」の時は着ていいもので
立ち位置としては
綺麗なワンピースのようなものだな。
ということ。

加えてSNSや雑誌、色んなカジュアル着物の本を見てみると
普段着で着るのは問題なさそうです。

前出したWikipediaも
「TPOを選ばない便利な和服」
と言っていますし、いつ着てもいいんじゃん!
というのが分からな過ぎて色々調べた現在の私の答えです。

もし私がフォーマルな場に色無地を着て行きたい!
と思った場合はその時再度調べて
その場の主役に失礼のないようにしていくとは思いますが
幸か不幸か現在はそのような機会に恵まれることもないので
もっぱら普段着として着ています。

そして普段着としても色無地はとっても優秀さんなのです。

お下がり着物でもらったけど全然着てない・・・
着てもなんだか地味になっちゃう・・・
フォーマルな場にしか着て行っちゃダメな気がしちゃう・・・

そんな人の参考になれば幸いです。

 

色無地が便利な理由

略式礼装にも使える、
普段着にも優秀な色無地。

みんな1枚は持っているといいぞー!
と私は声を大にして言いたいです。

ここからはそう思う理由をご説明します。

帯が主役のコーデができる


(柄が1点だとそこが主役になる)

初心者キモノスキーの頃、
私はコーデで悩むことが多々ありました。

それはもちろん楽しい悩みではあるのですが
中でも困ったのは
「一目惚れしてお迎えした帯の使い道が分からない!」
というものでした。

わー!可愛い!!と思ってお迎えしたはいいものの
柄×柄に慣れていない頃は
これ・・・どう組み合わせれば・・・
となっていたのです。

でも色無地なら無地なので
大抵の柄を受け入れてくれます。

柄×柄のコーデも今では見慣れていますし
お気に入りの柄×柄が出来上がった時は
なんだか上級者になれたような気がして
心の中でガッツポーズをすることもあります。

でも今も
帯を主役にしたいコーデの時は
色無地にご活躍いただきます。

無地の着物の真ん中に帯がどーん!と目立つのは
何と言っても色無地がイチバンだなと思うのです。

今日は帯を目立たせたいよ☆
という時の色無地は無敵です。

上品に見せてくれる


(色無地に柄の少ない名古屋帯はちょっとシックな感じに仕上がる)

色無地は地紋(布地に織り出し、または染め出した模様)があったとしても
1色でできています。

それはやっぱり
全身に柄の入った小紋よりもずっと
大人びてしっとりして見えるものが多いです。

略式礼装にも使える
お洋服で言うなら綺麗目めワンピース的な立ち位置。
とくればスッと美しく見せてくれるのも納得です。

私は普段ポップな普段着を好んで着ていますが
今日は大人っぽい格好がしたいな。
と思う時に手が伸びるのは色無地です。

例えばお参りに行くとき、
庭園に行くときなどによく選んでいます。
フォーマルっぽい雰囲気を活用する感じです。

 

相場が少しだけお安い

リサイクルショップや親せきのお下がり着物でもよく見かける色無地ですが、
そういう場面で出会うのは大抵正絹です。

けれど、最近は洗える素材のものも販売されています。

洗える素材の色無地は
他の着物に比べて相場が少しお安いように感じます。

洗える素材もあるし、
新品の相場は他のものに比べて少しお安い。
というのはいいポイントだなと思っています。

また、新品販売の話ではありませんが
悉皆屋さんや呉服屋さんの染め替えのお値段も
柄があるものに比べると相場はお安いように思います。

例えば母親のお下がりの若々しいピンクの色無地を
歳を重ねた私がもう少し落ち着いた色に染め替えたい。
というのも他の柄物に比べればハードルが低いので
私はいつかそれもチャレンジしてみたいなと思っています。

 

フォーマルにも使える

1枚持っておくといいなと思う理由のひとつに
そうはいってもやっぱりフォーマルにも使える。
というものもあります。

今のところ機会には恵まれていないけれど
もし今後何かの式典に行くことがあったら・・・
その際に新しくすべてを揃えるのはちょっと面倒だな・・・
と私は思っています。

けれどちょっとした式典・・・のような場所なら
普段着ている色無地の帯を替えれば着て行ける。
というのはちょっと心強いのです。

1回だけのイベントのために全部揃えるのは
正直勿体ない・・・と思ってしまいますが
普段にも着られるものならば
持っていても楽しめるかな。
という気持ちです。

この心理はアパレルの店員さんの
「ちょっとしたパーティーにも着て行けますよ☆」
の着物バージョンと言ったところでしょうか(笑)

お子さんがいらっしゃる方なんかは
卒業式や入園式にも着て行けるものなので
本当に
「こんな式典にも着て行けますよ」
が当てはまるのではないかと思っています。

普段着コーデのコツ

気になるなら紋は隠そう


(リサイクルは紋入りが多い)

色無地には紋が入っているものと入っていないものがあります。
そして紋が入っているかいないかで「格」が変わります。
(紋が入っている方が格上)

私の体感ではそこまで人の着物をしっかり見ている人も少ないので
そんなに気にしなくていいのでは・・・?
とも思うのですが

「いやいや、やっぱり気になるよ!」
と思うのならば隠してしまいましょう。

リサイクル着物で手に入る色無地は
紋が入っているものが多いように感じます。

それをいちいち
「これは紋が入っているから式典でしか着られない」
と気にすると、着る機会が激減してしまいます。

そんなの勿体ないので、気になるならば
羽織やカーディガンで隠してしまえばいいのです。
(紋の部分にワッペンやブローチを付けて隠す方もいるそうですが
今のところ私はお目にかかったことはありません)

お裁縫ができる方の中には
「刺繍紋なら糸を解いて紋そのものを外しちゃう☆」
という方もいらっしゃいます。

帯や小物で遊ぼう


(帯締めと足袋を同じ色に、あとは同系色)

色無地は無地です(当たり前ですが)
その分、帯や小物を主役にしたコーディネートが楽しめます。

使い方に迷っていた派手な帯、
全力で推したいおニューの半衿、
派手派手な足袋・・・

大きい面積が無地であるゆえに
それ以外のところで遊べます。

→関連記事「【初心者向】最初の1枚どれにする?帯揚・帯締の選び方」

帯ひとつでぐっと印象が変わります!
というのをしっかり体感できたり、
この色とこの色の相性はいい!
という自分の好みを知ることができたりと
無地だからこそ分かりやすい部分もあるので
いまひとついい色合わせが分からない・・・とか
自分の好みが分からない・・・
と思っている人にも色無地はお勧めです。

→関連記事「着物一枚、帯三本と言うけれど、実際のところどう?」


シンプルなニットと同じように扱おう

えー、でも1色だし柄はないし
つまんないんだよね・・・。
という時は私はこう考えています。

お洋服を着るときの
お気に入りの綺麗なシンプルニット
と同じような気持ちでコーデすると間違いない!

シンプルなニットなら
柄柄のスカートと合わせても
同系色のストールを巻いても
補色のカーディガンを合わせても
大体なんとか綺麗に収まります。

同じように
激しい柄の帯と合わせても
同系色の半衿や足袋を合わせても
補色の羽織を組み合わせても
綺麗に収まりがちです。

 

まとめ

色無地は、TPOを選ばない便利な和服です。
もちろん、普段着だってOK!
1枚は持っているととっても便利です。

便利だなと思う理由は

・帯が主役のコーデができる
 どう使えば・・・?みたいな帯も許容してくれる
・上品に見せてくれる
 流石略式礼装にも使える存在!
・相場が少しお安い
 新品だけでなくお直しも・・・
・フォーマルとしても使える
 お子様がいる方ならなおのこと!

普段着コーデのコツは

・紋は気になるなら隠してしまおう
 羽織、カーディガン、ブローチなんかも使える
・帯や小物で遊ぼう
 許容範囲の広い色無地なら冒険し放題!
・シンプルなニットと同じように扱おう
 許容範囲はシンプルニットと同じくらい

→関連記事「普段着物コーデの決め方☆気にするところとコツについて」

では、また次回。
じゃぃねー。

 

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