呉服屋さんは怖い?!初心者キモノスキーにはオススメしない理由と対処法

雑談

ごきげんよう、椎名さん。です。

本日は「呉服屋さんは怖い?!初心者キモノスキーにはオススメしない理由と対処法」というお話です。

呉服屋さんは怖い?

「呉服屋さんは怖い」という話聞いたことありませんか?

「高いものを売りつけられた!」
「接客が強引!」
「囲まれて断れない雰囲気が怖い!」

ネットやSNSではそんな言葉をよく見かけます。

私自身は使わせてもらっている呉服屋さんもありますが、
中には「過去嫌な思いをした!呉服屋なんて最低だ!」と言う人にも会ったことがあります。

私は初心者キモノスキーの頃
あまりネットを使いこなすタイプではなかったのもあり、
「怖い話は聞いたことはあるけど、一部の呉服屋さんだけでしょ?」
というくらいの認識でした。

そして着物をはじめた頃から現在に至るまで
何軒かの呉服屋さんに行って思います。

うん、呉服屋さん、そりゃ怖いって言われるわ()

全部が全部とは言いません。
親切なお店もありますし、
呉服屋さんそのものが悪!とは決して思っていません。

それでも私はいろいろな経験を踏まえたうえで思います。

初心者キモノスキーは呉服屋さんに行かなくていい。と。
呉服屋さんに行くのは着物に慣れてからでいいんじゃない?と。

本日はその理由と私の思う快適な呉服屋さんとの付き合い方のお話をします。

初心者キモノスキーは呉服屋さんに行かなくていいと思う理由

やっぱり高い

呉服屋さんは新品の着物を扱うので、
当然とは言えますが、リサイクルショップより高いです。

決してそれは不相応な値段をつけてぼったくっているとは私は思っていません。
(そういうものもあることは事実のようですが)

素材を調達する手間暇、
職人さんの技術を習得するまでの時間、
造り手さんすべてに正当に支払われるべき人件費・・・。
そりゃぁ高くて当然です。

それには相応の価値があるからそのお値段なのです。

でも、初心者キモノスキーにそのお値段はハードルが高いと思うのです。

着物を着ようと思ったら
着付を覚えて、
着物と帯と小物と襦袢と草履と・・・・
と揃えるものも多いです。

私は新しいことを始めるときは
ステップは小さければ小さいほど良いと思っています。

それは時間もお金もかければかけるだけ最初の一歩が大きくなってしまい、
踏み出すのが億劫になってしまうからです。

着てみたいな☆
と思ったばかりの初心者キモノスキーなら最初はお安い着物でOKです。
沢山着て、自分の好みも分かってきて、その上で
「あの新品の着物が欲しい」
と思って初めて買えばいいのです。

その頃には相場観も身についていますから
納得してお財布を開くことができるはずです。

「いいもの」の必要性が分からない


(確かにお下がりは嬉しい。でもこれを買った時私は生まれてなかった)

呉服屋さんの売り文句の中に
「いい着物は1枚持っていた方がいいですよー。
代々受け継ぐこともできますし」
というものがあります。

確かにそれは本当で
今は「ママフリ」と言って
母親の振袖を娘さんが成人式で着るというのも珍しくありませんし、
私自身も母親の訪問着を将来的には引き継ぐことになると思います。

フォーマルに使えるものを1枚持っていれば
冠婚葬祭に困ることもありません。

でも、その「いいもの」今の自分に必要か分かりますか?

具体的な予定もないのにフォーマルな一張羅を持っていても
箪笥の肥やしになるだけですし、
まだ結婚もしていないのに生まれてもいない娘に引き継ぐことを考えるのは
あまり現実的とは言えません。
(もし将来的に娘ができたとしても、その着物を着てくれるかどうかは未知数です)

確かにいいものは長く使えます。
けれどそのプランが現実的かどうか?
で考えると「うーん・・・」となってしまいます。

ベテランキモノスキーなら
自分の生活を鑑みて
「この着物はこんな時もあんな時も使えるから
このお値段出してもOK」
判断できるようになるかもしれませんし
「子どもには引き継げないかもしれないけれど
この着物は最高に素敵だから私が全力で着るわ☆」
と思えるかもしれません。

でも初心者キモノスキーにそれができるかと問われれば
中々難しいというのが現実ではないでしょうか。

リサイクル着物屋さんで着物を買うと
とっても素敵な着物に仕付け糸が付いたままで売られているのをよく見かけます。
仕立てられてこれまで誰も袖を通していないという意味です。

個々の事情は違うでしょうが、
その中には「不必要なのに買って箪笥の肥やしになってしまった」着物もあるように思います。
折角可愛い着物なのに勿体ない。

こういう悲しい着物を生まないためにも
自分に必要な「いいもの」かどうかを判断できるようになるまでは
呉服屋さんで大きな買い物をしなくても良いのではないかと思っています。

断りにくい

ネットで見かける「呉服屋さんは怖い」と言われる理由の中でも大きなひとつ。
あれよあれよという間に反物を巻き付けられて
総額のローンのシミュレーションをされてしまう。
しかも複数人で。

いわゆる囲み販売というやつですね。

もちろん、不要なものは断ればいいのですが、
「こんなに素敵なものが月々これくらいのお値段で、
1日に直すとジュース1本分のお値段で買えるんですよ!」
なんて身にまとった状態で言われたら・・・。

正直断りにくい、と私は思います。

着物自体が素敵なことは間違いないですし、
プロが選んできた小物たちは
その着物にとてもマッチしていて更に良く見えます。
その日がセールや販売会だったりすればいつもよりお安かったりして
「今だけですよー。お得ですよー」
ということにもなります。

あの状況で初心者キモノスキーが冷静な判断ができるか?
と問われれば私はNOだと思います。

いいものかもしれないけれど、
先ほど述べたように
「自分にとって必要な「いいもの」かどうか」
を判断するには冷静さを欠く状態での判断は危険、
というのが私の所感です。

これについてはもう心理のお話です。
「私は全然そんなのにブレずに必要なものだけを買うわ☆」
と思えるのであればいいのですが、
中々難しいよね、と思うのであれば行かないほうがいいと私は思っています。


(これは納得して買ったお気に入りの色無地)

フォーマルな場に行くときはどうしたらいいの?

でも呉服屋さんにいかないときちんとしたフォーマルなものが手に入らないのでは?
結婚式にお呼ばれした時や
お宮参りや七五三、入学卒業式・・・・。
やっぱり呉服屋さんじゃないとダメなんじゃないの?

と思ったりしますか?

これ、呉服屋さんじゃなくたって大丈夫です。
世の中には本もネットもありますし、
人に直接聞きたければリサイクル着物屋さんだってOKなんです。

そして自分でお仕立てしなくたって大丈夫。
今は振袖や卒業式の袴以外でもレンタルはあります

ネットで探せば
「お宮参りセット」
「結婚式参列用セット」等々・・・
お店に行かずとも郵送で届けてくれます。

レンタルなら自分で格式を気にせずともきちんとしたものを選んでくれますし、
メンテナンスもそちらでやってもらえます。
着る機会が少ないのであればレンタルで十分なのではないかと思います。





快適な付き合い方

さて、初心者キモノスキーは呉服屋さんに行かなくていい理由をお話ししましたが
ここからは私の思う
呉服屋さんとの快適な付き合い方のお話です。

初心者キモノスキーには不向きだと思う呉服屋さんですが、
存在そのものを否定しているわけではありません。
小物をひょいっと買いに行けるような
「かかりつけの呉服屋さん」というのはあったら便利だなと思います。

怖い思いをせず、
快適に付き合っていくために私がしていることをここに書いていきます。

販売会には行かない

販売会は呉服屋さんとしては
「売るぞー!!」というイベント。
いいものも入ってくるタイミングなのでしょうが、
通常の店舗に並んでいるものよりも単価が高いものが多く
特に欲しいものがない状態で見に行くには
お互いに利益がないかなと思います。

囲み販売が多いのもこの販売会であること多いですから
販売会に行くのは
わざわざ自分で苦手意識を植え付けに行くようなもの
と捉えています。

欲しいものがある時はこちらから
「こういうものを探しています」
と声をかけて探してもらえばいいので、
わざわざ販売会に足を運ぶことはしません。

住所は書かない

店頭のセール品小物を買った時に
領収証を書くために・・・
と住所を書くことを催促されることがあります。

私はこれは書きません。
書いたら販売会のDMとかが来ますからね。

何度か足を運んで
「ここなら大丈夫」
と思えたなら書けばいいと思いますが
最初の1品を買った時に書くということはしないようにしています。

ローンは組まない

お高いものはローンで月々お安く☆
となる方もいるかもしれませんが、私はお勧めしません。

ローンを組むということはその分利子が発生しますし、
その利子分で着物買えるわ!ということにもなりかねません。

しかもローンを払っている期間に
「これは!運命!!!」
と思えるような1枚に出会っても
ローンを払っているがために運命の1枚を買えない・・・・。
なんてことになったら悲しすぎます。

自分が一括でお支払いできる金額ならば
100万でも200万でも買えばいいと思います。
でもローンを組むくらいなら
それは運命の1枚じゃなかったんだなと諦めます。

もし強引にローンを勧めてくるならば
そういうお店なんだな。
と割り切って二度と行かなければいいと思っています。

沢山着物を着る

呉服屋さんにおける
「売りつけられた!」
という話を聞いていると
美顔器や化粧品を売られるのと少し構造が似ていると感じることがあります。

美顔器や高い化粧品も
必要ですよー。
今のうちがいいですよー。
と個室で詰め寄り
あまりいろんなことが分からない若い人にローン組ませる。。。
という感じの話ありますよね。

歳を重ねるとあれってそもそも声かけられないんですよ。
それは多分カモにならないから(笑)

大人になれば
自分の肌の質も
それに合った化粧品の探し方も
それにかける金額の許容範囲も
自分である程度判断できます。

若い人はそれが分からないから
人の言う言葉を鵜呑みにして(もしくは圧に負けて)
高いローンを組んでしまうのです。

着物だって同じです。
知っていれば、不要なものに高いお金を払うこともない
囲まれて怖い思いをすることもありません。

日常の中で沢山着物を着ていれば
おのずといいものが分かるようになってきたり、
自分の着物スタイルが分かるようになってきたりします。

逆にそれらがあまり分かっていなければ
他人の言う
「このお値段でこれは安い」とか
「着回しがききますよ」とか
「1枚持っておくと便利ですよ」という言葉に
そうなのかな・・・と思ってしまうものです。

呉服屋さんは本当に良かれと思って言っている場合もあります。
でもそれが自分にとって必要かどうか
それを判断するのは他ならぬ自分です。

理論武装しようというお話ではなく、
自分と着物の付き合い方を何となく把握していると
他人の言葉に惑わされて不本意な買い物をしなくて済むよ。
というお話です。


(しょっちゅう着ている人間には無理なおススメはしにくいものです)

嫌な思いをしたらクレームを入れる

これはちょっと余談ですが
私は今後はもし嫌な思いをした場合は
チェーンであれば本社にクレームの連絡を入れようと思っています。
自分自身が現場と呼ばれる場所で働いていた経験により
「本社に言われているからやらなければならないけれど
本当は良いと思っていないこと」
というのがありました。

呉服屋さんも同じように
販売員さんは囲み販売も良しと思っていないのでは・・・?
と疑っているからです。

良いとは思っていないけれど、やらなければならない・・・。
のであれば、消費者として私はその本部に伝えたい。

それ、嫌です。

と。

そんなことで変わるかどうかは分かりません。
でも私は、着物が好きなので
いい呉服屋さんには残ってほしいし、
残念な呉服屋さんには滅びて欲しいと思っています。

今は「呉服屋さんてそういうもの」
という風潮な気がしていますが、近い将来
「え?まだそんな販売方法してるの?(笑)」
となる日がくればいいと思っています。

まとめ

初心者キモノスキーは最初から呉服屋さんに行く必要はありません。
その理由は

・やっぱり高い
・「いいもの」の必要性が分からない
・断りにくい

そして快適な呉服さんとの付き合い方は

・販売会には行かない
・住所は書かない
・ローンは組まない
・沢山着物を着る
・嫌な思いをしたらクレームを入れる

呉服屋さんが怖いと言われる理由は総じて
「自分の意志を尊重されないから」
だと思っています。

そんな怖い思いをさせるお店はなくなればいいと心から思っていますが、
ここでは自分ができる防衛手段(?)を述べました。

初心者の頃から呉服屋さんに慣れ親しまなくちゃ!なんてルールはありません。
ある程度着物に慣れてきて馴染んでから行っても全然OKです。

正しい知識はリサイクル着物屋さんも教えてくれますから
ネットも本も有効して快適な着物ライフを送りましょ☆

では、また次回。
じゃいねー。

 

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