初夏や秋にも浴衣が活躍?!浴衣を着物風に着るメリットや選び方、使用小物まで☆

ハウツー

ごきげんよう、普段着キモノスキーの椎名さん。です。

本日は「初夏や秋にも浴衣が活躍?!浴衣を着物風に着るメリットや選び方、使用小物まで☆」のお話です。

浴衣を着物風に着るとは??

「浴衣を着物風に着る」って聞いたことありますか?
当然知ってるよ。という人も
聞いたことあるけど具体的には知らない・・という人も
ナニソレ・・・?どういうこと??という人もいるかと思います。

私自身は初心者キモノスキーの頃にこの言葉を初めて聞いた時
「浴衣を着物風??それは・・・どういうこと・・・??」
と頭の中はハテナだらけでした。

浴衣と着物の違いは素材、厚さ、重さ、織・・・
色々違うところはあるのですが
そういうことは全く分からなかった初心者キモノスキーの頃、
ぱっと見で分かる違いとして私が最初に覚えた違いは
「衿があるかないか」でした。

衿元から半衿が出ているかどうか、
衿があれば着物
なければ浴衣、といった感じです。

つまり「浴衣を着物風に着る」とは
「本来衿なしで着る浴衣を衿付きで着る」ということです。

私は初心者キモノスキーの頃にこの着こなしを覚えて
グッと着物ライフが楽に快適に気軽になりました。
初心者キモノスキーの皆様におかれましては
是非とも覚えるといいよ☆と思う着こなしです。

本日はこの「浴衣を着物風に着る」とは
どんなメリットがあってどんなシーンで使える着こなしなのか、
どんな浴衣が向いているのか
何か特別な器具や小物は必要なのか
そんなお話をしていきます。

少しでも参考になれば幸いです。

→参考記事「巷で言われる浴衣のアレコレ、ウソ?本当?普段着としての見解」




着物風に着るメリット

私は初心者キモノスキーにこそ
この「浴衣を着物風に着る」という着こなしをお勧めしたいと思っています。

それはこの着こなしには沢山のメリットがあると思うからです。

ここではそのメリットについてお話します。

浴衣を着る期間を長くしてくれる


(初心者キモノスキーの頃の6月の着物風浴衣姿)

ひとつ目は浴衣を着る期間を長くしてくれるというもの。

浴衣は普段着物を着ない人の中にも
「お祭りに行く時浴衣着るよー」
という人もいたり、
「着物は自分で着られないけど、浴衣は頑張れば着れるんだー☆」
という人もいるくらい身近な和装です。

お洋服のメーカーでも夏には浴衣を出すアパレルメーカーもありますし
新品でもお安いものも多いので、初心者キモノスキーにとっては
かなり手を出しやすいものの中のひとつかと思います。

着物風に浴衣を着る着こなしは
その可愛くお手軽な浴衣を着る時期を長くしてくれます。

何故なら衿を付ければ単衣のシーズンにも着ることができるから。

袷のシーズンであるところの冬場(10月~5月)は
流石に生地が薄いので寒くて着られませんが
単衣のシーズンなら結構大丈夫。
むしろ温暖化の昨今、着物風に着る浴衣がちょうどいい!
と思う気候の日もよくあります。

せっかく買った浴衣、
下に襦袢を仕込むことで着られるシーズンが長くなるのは結構いいポイントです。

単衣がなくても春・秋を乗り切れる

ふたつ目はひとつ目で言ったことと同じようなことなのですが
単衣がなくても春と秋を乗り切れるというもの。

着物を着たい!という人が最初に着物を揃えに行くのは
呉服屋さん、お下がりをくれる誰かのところ、リサイクルショップ・・・
と人それぞれかと思いますが
ことリサイクルショップで見かけるのは袷が多いです。

単衣ももちろん売られてはいるのですが
圧倒的に数が少ないんですよね。
これは純粋に生産量の違いと聞いたことがあります。
(確かに昔のルールでいくなら単衣を着るのは6月と9月の2ヶ月間だけなのに対して
袷は10月から5月の8ヶ月間と考えると、生産量が違うのも納得です)

数の少ない単衣の中から選んで買い揃えていくと
どうしても初心者キモノスキーは
「袷は持ってる、浴衣も持ってる。
でもその間の春と秋に着る単衣はもってない!!」
という状態に陥りがちなんですよね。
私もそうでした。

そういう時には浴衣の下に半襦袢を着て
浴衣を着物風に着れば単衣シーズンを乗り切ることができました。

これはとってもありがたいものでした。

私は浴衣を着物風に着ることで単衣シーズンを乗り切りつつ
単衣や綿着物を少しずつ増やして現在に至ります。

着物を始めた頃はそんなに沢山のものを持っていないのは当然です。
最初からそんなにいろんなものを買うお金ないもん!
というのも当たり前のことです。

だからこそ浴衣を着物風に着ることで
少ない枚数で乗り切れる「浴衣を着物風に」はとてもお勧めなのです。

 

きちんとして見える


(小さな面積なのに印象が変わります)

浴衣をサラリと1枚で着ると
涼しげでラフでちょっと色っぽく見えたりもします。

対して、着物風に着ると
ちょっときちんとして見えます。

衿がある。
ほんの少し違う布が衿元から覗いているという
それだけなのに、なんだか見た目がきちんとしてるようになるんですよね。

もちろん、着ているのは浴衣ですから
どんなにきちんとして見えても
冠婚葬祭のようなフォーマルな場に着て行けるようなものではありません。
(どんなに高級なものでもTシャツデニムで結婚式に参列しないようなものですね)

けれど、
ちょっとキリっとしたいな。とか
大人っぽく見せたいな。なんて時には
半衿を付けて着物風に着ると何となくきちんと感が上がります。

衿元を正す
という言葉があるように
衿をキチっとしているのは
なんだか背筋をしゃんと伸ばすような感じがするのかもしれません。

 

ちょっとした防寒と汗対策

盛夏は暑いことばかりを気にしがちです。
だって、本当に暑いんですもの・・・。

けれど私は結構寒がりなので
エアコンが強く効いている場所に出向くときや
雨が降って気温が低い時などは
盛夏でも防寒を気にします。

浴衣を着物風に着る着方は
衿だけを商品にしたような美容衿でも可能です。
でも、この防寒の要素が欲しい場合は半襦袢や長襦袢を着ます。

私は汗の吸収がいい綿の半襦袢を使用することがほとんどですが、
浴衣の下に1枚増えるとやっぱり防寒としては優秀です。

また、浴衣の素材にも寄りますが、
ペタッと肌に引っ付いてしまうような素材の浴衣もあって
これを着ている時は汗が不快に感じるなぁ・・
というものを着るときは半襦袢を下に着ると
汗を吸ってくれて不快感が薄れたりもします。

汗をかいた後にエアコンの効いた部屋に行くと
冷えてしまうこともあるので
防寒と汗対策のためにも半襦袢を用いた
浴衣を着物風に着るは結構優秀なのです。

→参考記事「楽ちん!便利!おすすめの半襦袢の特徴と選び方」

 

着物風に向いている浴衣

ではこの着物風に着る浴衣は
どの浴衣でもOKなのでしょうか。

特にルールはありませんから何でもOKと言えば何でもOKです。

でも、実際に浴衣を着物風に着ている人を見てみると
ひとつだけ、共通していることがあるように感じます。

それは「浴衣浴衣している浴衣ではないこと」です。

浴衣浴衣している浴衣って何??
となる人もいるかと思いますが、
浴衣浴衣している浴衣とは
ちょっと厚手の紺地や
白地に紺や赤の単色の線で模様が描かれているもののことです。

例えばこれ。

これは私が高校生の頃に祖母が仕立ててくれたものですが、
子どもの頃の夏祭りは
こんな感じの浴衣を着ている同級生が沢山いたような気がします。

そういう夏祭りの記憶がるからなのか何なのか
こういった浴衣に半衿を付けて着ても
「やっぱり浴衣ですので・・・」
という感じに見えてしまうのですよね。

加えて、このタイプの浴衣は
生地もちょっと厚手で下に半襦袢を着ると結構暑いように感じます。
そういった意味でも着物風に着るのは不向き・・・
と言えるのかもしれません。

ざっくり言うと
この浴衣浴衣している浴衣を避ければ何でもいい!
という感じです。

ここからはその中でも私が好んで着物風に着ている浴衣の特徴をお話します。
ご自身の手持ちを思い浮かべながら・・・
これからどんなのを増やそうかな・・・と妄想しながら
読んでいただければ幸いです。

幾何学模様など季節を問わない柄


(季節感のない濃い色は使える☆)

浴衣を着物風に着る上で便利!
とよく言われるのは幾何学模様を始めとする季節を問わない柄です。
水玉、ボーダーなども便利です。

このタイプの模様は浴衣に限らず着物でも同じように便利で
帯も合わせやすく、
現代の街並みにもしっくりと馴染むカジュアルさが便利です。

私が初心者キモノスキーの頃、
どんなものを選べば着物風にしても違和感がないのか・・・
と色んな人の着こなしをネットで検索してみると
1番楽にこなれてる感じが出るのはこれだな!と感じました。

もちろん花柄だって何柄だって着ちゃダメ!ってことはありません。
でも何が楽でやりやすくて失敗がないか?
と問われれば幾何学模様とかボーダーや水玉なんかもいいよ☆
と答えます。

セオアルファ

これは綿の浴衣に比べてちょっとお値段が張るのですが
セオアルファも着物風に着るのはお勧めです。

セオアルファとは
新合繊の特色であるソフトな膨らみと張り・コシのあるドレープ性などの高感度な質感に加え、
綿100%素材を上回る吸水性を有する清涼快適新合繊です。
繊維断面形状の設計と混繊技術を駆使することで
軽量感とサラサラしたドライ感を実現するとともに、
毛細管吸収構造により優れた吸水効果を発揮します
(出典:東レ)

こちらは東レのサイトにもある通り他のいわゆるポリに比べて涼しく
素材感もしゃらっとしていて綿に比べて着物っぽく見えます。

綿に比べて少しだけきちんと感があるので
浴衣にも名古屋帯を合わせたい☆
と思う人にとっても使いやすい素材かと思います。

ここ数年は人気のある素材なので
呉服メーカーさんでも毎年見るようになりました。

個人的にポリの浴衣は盛夏に着るには暑い・・・
と感じますが、セオアルファは肌触りがサラッとしているからか
その化繊特有の「暑い・・・」をあまり感じません。
(あくまでも個人的な比較なのでやっぱり暑い!という人もいますが・・・)

綿に比べて乾きも早いので
汗っかきの方なんかには特におすすめです。

 

地の色が白でないもの


(白地で明るい色の模様は衿なしでサラッと着た方がしっくりくる気がします)

これは絶対に必要!という条件ではありませんが
地の色が白ではない浴衣の方が何となく着物っぽく着るコーデが楽なように感じます。

薄い色は何となく涼しさが演出されていて
浴衣っぽさが増すのかもしれません。

薄い色であっても全体が染まっているものであれば
この浴衣っぽさは薄いような気がするのですが
白地に薄い色で模様が描かれているものなんかは
より浴衣っぽく、半衿を付けずに着た方が可愛さの本領発揮!という感じがします。

ここで挙げた
「こういうものが着物風に着やすいよ」
というお話は絶対のルールではありません。

私の経験上であったり、
知人・友人をはじめ色んなキモノスキーが
着ているスタイルを見て
「この方がコーデしやすそうだな」
と思えるものをまとめています。

どうしたらいいの・・・?
と思う時は参考にしていただければ幸いですが
私がしたいのはそれじゃない!!と思えば
自分のやりたいコーデをやるのが何よりの正解です。




着物風の時に私が使用しているアイテム

では浴衣を着物風に着たい!と思った時に
絶対に必要なものはあるのでしょうか。

それは、衿ですよね。

衿は分かった。
それ以外は?と問われれば結構人それぞれだし自由だなと感じます。

帯も半幅帯でも名古屋帯でもOKですし
草履でも下駄でもOKです。

強いて言うなら
比較的足袋(足袋ソックス)を履いている人が多いかな?
とは感じますがそれだってルールではありません。

ここでお話するのは私が使用しているアイテムのお話です。
実際に着ている人のひとつのお話として
参考にしていただければ幸いです。

半襦袢+ステテコ

私が浴衣を着物風に着るときは
長襦袢や美容衿ではなく半襦袢を着ます。

涼しさを優先させるなら美容衿の方がいいのかも??
とも思うのですが、
実際に使ってみて思うのは
美容衿って使いこなすにはちょっとコツが必要だな
と感じるからです。

慣れれば簡単!という方もいらっしゃるのですが、
どうやら私の場合は体系的に美容衿だと胸元が浮きやすいようで
中々上達しなかったので、現在はあまり使用していません。

半襦袢であれば半衿の変更も安全ピンで楽にできますし、
浴衣の下に着るだけでなく
春夏秋冬使用することができるのでこちらを使用しています。

上半身を半襦袢にした場合、
下半身はステテコを使用することが多いです。

足の間に流れる汗も吸収してくれるステテコは
夏場は大活躍してくれます。
こちらは着物風に着る場合でなくとも
夏場はよく使用しています。

→参考記事「夏にお勧め!浴衣や着物の下に着るステテコのメリットと選び方」

洗える素材の半衿

せっかく衿を見せるならやっぱり半衿も替えたい!
と思うのですが、この時使用するのは洗える素材のものにしています。

半衿の中には正絹でできたものもあって
これは手洗いすれば大丈夫☆という感じですが、
汗をかくシーズンはどうしてもじゃぶじゃぶしっかり洗いたい!
と思ってしまうので、正絹は避けています。

帯の色に合わせたり、着物の模様から1色取ったり・・・
半衿の色が変わるだけでぐっと全体のイメージが変わります。

濃い色の浴衣は暑苦しく見えない??
なんて時は
白半衿やレースの半衿だと涼しさも演出できます。

レースの半衿は涼しげでちょっとゴージャスに見せることができるので
特に人より寒がりな私は
自分の防寒をしつつ涼しげに見せたい時なんかに重宝しています。

半襦袢の中には最初からレースの半衿が付いているものもあるので
半衿替えるの難しい・・・
という人はレースの半衿が付いている半襦袢を買うのもアリかと思います。

 

ヘチマ帯板

単衣シーズンまで浴衣を着物風に着ることはできる!
と言いましたが、それはつまり
単衣シーズンまでしっかり暑い・・・ということでもあります。

しっかり暑い時期に1枚多く着こむことになるので
暑さ対策は大事です。

特に帯周りはどうしても布の枚数が多く蒸れやすいので
できる限り湿気を逃がしてくれるヘチマ帯板を使用しています。

私のブログではこのヘチマ帯板はたびたび登場しますが
実際に私は春から秋にかけてはほぼずっとヘチマ帯板が快適だと思っています☆

→参考記事「【初心者向】浴衣の次は着物を着たい!手持ちを無駄にせず移行するための小物」

 

まとめ


(去年の9月。秋色っぽい浴衣コーデ)

浴衣を着物風に着るのはとってもおススメです☆
特に初心者キモノスキーにお勧めしたい理由は

・浴衣を着る期間を長くしてくれる
・単衣がなくても春・秋を乗り切れる
・きちんとして見える
・ちょっとした防寒と汗対策

浴衣を着物風に着るのに向いている浴衣は

・幾何学模様など季節を問わない柄
・セオアルファ
・地の色が白でないもの

浴衣を着物風に着るために普段私が使用しているものは

・半襦袢+ステテコ
・洗える素材の半衿
・ヘチマ帯板

秋も初夏も快適に着物ライフを送れますように☆

では、また次回。
じゃぃねー。

 

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